出典:https://pc-pc.org/wp/wp-content/uploads/moforum2019.pdf
京都府立医科大学泌尿器科 教授 浮村 理 先生 2019 年 11月24日(日)











■保険適応外:凍結治療(フォーカルセラピー)





<参考情報:①>
■MRI-経直腸超音波融合画像ガイド下前立腺生検とは
出典:鳥取大学医学部 器官制御外科学講座 腎泌尿器学分野
https://www.med.tottori-u.ac.jp/urology/introduction/advanced/zenritsusengan/seiken.html
2017年8月に、超音波画像診断装置KOELIS TRINITY(株式会社アムコ)を導入しました。
山陰地区では初の導入となり、本邦では5施設目の導入となります。
本システムは前立腺がんの診断の際に、より正確な前立腺針生検をサポートするシステムとして開発された超音波画像診断装置です。

■前立腺がんの画像診断には、
・主に経直腸超音波検査、CT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(核磁気共鳴画像)検査などがありますが、
⇒前立腺がんの局在診断についてはMRI検査が最も診断能力に優れています。
⇒しかし、MRIガイド下での前立腺針生検法は一般的な普及には至っていません。
・このため従来法では
⇒MRI画像を医師の頭の中でイメージしつつ、
⇒経直腸超音波検査を用いて前立腺針生検を実施していました。
・このような理由から、MRI画像で前立腺がんが疑われていても、
⇒超音波ガイド下の針生検では、
⇒がんを発見できない場合があったと推測されます。
・今回導入した超音波システム(MRI-経直腸超音波融合画像ガイド下前立腺生検)を用いることで、
⇒MRI画像を超音波診断装置内に取り込んで融合画像を構築することが可能となります。
⇒つまり、MRI画像にて前立腺がんを疑う部位を超音波画像と融合させることで、
⇒前立腺がんが疑わしい部位をより正確に組織採取することが可能となります。

■また、前立腺の動きや変形を自動的に補正した3D立体イメージとして表示することで、
⇒前立腺針生検の精密さと信頼性の向上が期待されています。
⇒本システムを用いたMRIと超音波画像の融合によるFusion 前立腺針生検法では、
⇒従来の超音波画像のみの前立腺針生検法と比較して、
⇒前立腺がんの検出精度の向上が報告されています。
・また、本システムでは超音波画像による前立腺の3D立体イメージを使用して、
⇒実際にどの部位の針生検が行われたかを立体的に表示して記録することも可能です。
⇒前立腺の3D立体イメージへのがんの局在をマーキングする機能により、
⇒ロボット支援前立腺全摘除術時における手術ナビゲーションに応用することも可能となり、
⇒将来的にはこれらの機能を利用して前立腺がんの局所療法への応用も期待されています。

<参考情報:②>

下図動画紹介時間


出典:「前立腺がん治療における手術の進歩と役割について」 社会医療法人 熊谷総合病院 泌尿器科 川島清隆氏
<参考情報:③>
■PSMA-PETの活用

■術後のフォローアップ

・再発
⇒生化学的再発(PSA値再発:上昇)
⇒画像検査(CT、MRI、骨シンチ)では検出できない段階

・PSMA-PET(保険外診療:自己負担/¥25万円)

・放射線治療を行うために
⇒生化学的再発(PSA再発)の段階では
⇒PSMA-PETでがん細胞を特定する必要がある
⇒IGRT(画像誘導放射線治療)の検討

・まとめ

※「生化学的再発(PSA再発)」:
⇒治療後にPSA(前立腺特異抗原)値が上昇することで再発を示唆する状態を指します。
⇒具体的には、前立腺全摘除術後にPSA値が0.2ng/ml以上に2回連続で上昇した場合、
⇒または放射線療法後にPSA最低値から2.0ng/ml以上の上昇があった場合に生化学的再発と診断されます。