南海トラフ地震とセットで起きると想定される富士山噴火がもたらす降灰影響~日常生活継続計画~

基本的な対応は

富士山の監視情報(富士山噴火警戒レベル区分含む)に

敏感になり

事前避難を実現していることである

特に、南海トラフ地震が起きたら

連動して富士山噴火可能性も高いので

避難の号砲が鳴ったと判断し、

躊躇せず即避難行動を開始する事。

(前回、1707年の宝永噴火の再現)

噴火発生のニュースを知ってからでは

最悪の避難対応となる。

わずかな降灰で

鉄道運行は麻痺

初回の噴火時において降灰微量でも

鉄道運行は停止する

更に降雨時にニュースを知ったら

避難行動に関して

移動手段(公共交通機関の利用)が無くなり

避難が不可能な状況に追い込まれ

数日で

大想定外の『飢餓』に直面する

※富士山噴火警戒レベル区分として「予報・警報・特別警報」の3つの区分がある。

 詳細内容はサブタイトル ⑨ 気象庁:富士山噴火警戒レベル~噴火警戒レベルの判定基準とその考え方~に記載。

■日常生活の継続が不可能になる降灰被害 

降灰ゾーンから即時避難する事が求めらる

降雨の場合、噴火3時間後に

鉄道運行停止、2輪駆動車の通行不能、電気の供給ストップに即直面する。

出典:https://www.asahi.com/articles/photo/AS20200331001140.html 朝日新聞DIGITAL 2020年3月31日

道路網は大渋滞(3.11の都内の道路状況以上の混雑も想定される。特に橋を渡る際に

鉄道・物流(救助活動を含む)も中期に渡りストップ(除灰が必要)

ガス、上水道下水道の供給ストップも重なる

事前避難できないと短期間(数日中)に飢餓環境』に追い込まれる

徒歩避難は体力面から判断して非現実的である

出典:左図)https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/article/3046.htm                  右図)https://toyokeizai.net/articles/-/237719?page=3 

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/index.html 内閣府 富士山ハザードマップ検討委員会

出典:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01935/021500005/ 交通インフラを襲う富士山噴火、鉄道・高速道路各社の対応は十分か 日経クロステック/日経コンストラクション 奥山晃平  https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/article/3048.html 明日をまもるナビ:【富士山噴火】火山灰が東京に与える影響、被害とは? 徹底検証(4)

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/index.html 内閣府 

https://youtu.be/JTuqa4R7RO0

出典:[明日をまもるナビ] 富士山噴火で火山灰・首都圏で起こること | NHK

参考)https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/index.html

出典:https://www.youtube.com/watch?v=Ko_VD1tBbZo&ab_channel=%E6%97%A5%E3%83%86%E3%83%ACNEWS

富士山噴火 3時間後の火山灰到達範囲

・もし宝永噴火と同規模の大噴火が起こったら、一体どうなるのか?

⇒国の検討会の降灰シミュレーション結果

出典:https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/article/3046.htm NHK:明日をまもるナビ:火山灰の脅威に備える 徹底検証 富士山噴火(3)

出典:https://www.data.jma.go.jp/vois/data/tokyo/STOCK/kaisetsu/qvaf/qvaf_class.pdf 気象庁

■首都圏の降灰:避難者、直下地震の4倍 道路の降灰除去カギ

富士山の大噴火による降灰に備え、

政府は住民がどう避難すればいいのか検討している

⇒毎日新聞が入手した政府の内部資料では

噴火2週間後までの避難を余儀なくされる人は最大で

首都圏の人口(約4433万人)の

約6割に相当すると試算していた

資料に出てくる試算の数字を追うと、

降灰の影響がいかに大きいかが伝わってくる。

出典:https://mainichi.jp/articles/20231124/ddm/002/100/024000c 毎日新聞 2023/11/24 東京朝刊

■降灰除去に関する除灰作業車両性能と整備状況は?

宝永噴火と同規模の大噴火の場合:優先除去路線の除灰期間は?

降灰被災地

餓死者を

防げる体制・環境は整備されているのか?

出典:https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/621353.pdf 浅間山広域避難計画 浅間山火山防災協議会 令和6年3月(初版)

■千葉県緊急輸送道路

■富士山噴火で新避難計画――溶岩流からの避難は「原則徒歩」に 新宿で「火山灰10センチ」予測も…“首都マヒ”への備えは?

山梨県富士山科学研究所の久保智弘研究員によると、

首都圏では灰を除去する機械などの準備はまだされていないのが現状です

■1週間以上の備蓄と避難先の検討を

・政府のワーキンググループは

⇒1週間、可能ならそれ以上の備蓄と、

あらかじめ避難先を検討することを呼びかけています。

出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/6b2c0e9cff52cc92ad81c14caacecc41316bc090?page=2 日テレNEWS 2023年3月29日『news zero』より

出典:https://www.tokyo-np.co.jp/article/17345 東京新聞 2020年3月31日

■主要なインフラ等における被害や影響の発生要因と相互関係

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/index.html 内閣府 富士山ハザードマップ検討委員会

電力供給

出典:https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/article/3048.html 明日をまもるナビ:【富士山噴火】火山灰が東京に与える影響、被害とは? 徹底検証(4) 右下図)https://www.youtube.com/watch?v=cohmB_LHD-Y  ANNnewsCH もし富士山が噴火したら…火山学”権威”が被害予測(2021年5月14日)

■降灰の分布パターン

・降灰の分布状況の時間変化(ケース「2:西南西風卓越:15日目)

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/pdf/syutoshiryo_01.pdf         令和2年4月大規模噴火時の広域降灰対策検討ワーキンググループ

■月別風向出現頻度(高度10,000m、5,000m)

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/index.html 内閣府 防災情報のページ

<参考情報:上記館野高層観測では見られない『南風』のケース

注:館野高層観測=気象庁 高層気象台(茨城県つくば市長峰 1 – 2)

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/pdf/syutoshiryo_01.pdf

出典:https://www.yomiuri.co.jp/topics/bousai/volcanic-eruption/ 読売新聞オンライン

具体的な諸検討と行動に繋げられる『一つの仮説』を検証

出典:https://www.youtube.com/watch?v=zpEXTV4p6Yg 京都大学レジリエンスフェスティバル_自然災害レジリエンスpart1「迫り来る地震発生と火山噴火の可能性」解説:鎌田浩毅

■古文書から見た富士山噴火・噴気などの記録と噴火時期

出典:サブタイトル ⑤ 今年316年、宝永からマグマを溜め続けた富士山・・次の大噴火は「これまでにないステージの始まり」となるか  鎌田 浩毅氏(京都大学名誉教授)の記事(2023.12.15現代ビジネス)を転記~より

出典:左図)内閣府 南海トラフの巨大地震モデル検討会 右図)気象庁

将来発生確率の評価では具体的な避難行動(計画諸検討)に結びつかない

出典:https://www.pref.ehime.jp/h41000/5747/taishin/documents/nankaijishinn31.pdf 愛媛県

時間予測モデル(南海トラフ巨大地震)

次の地震までの間隔と前回の地震のすべり量は比例する、というモデル

⇒物理的には、プレート境界ではひずみが一定の割合で溜まっていき、

⇒ひずみがある大きさに達すると地震が発生する、というモデル。

⇒このため、前回の地震で解放されたひずみが大きいほど、

⇒次の地震が起きるレベルまでひずみが溜まる時間が長くなるモデル。

・地震調査委員会で行っている、活断層や、海溝型地震の長期評価で、

時間予測モデル』を用いて南海トラフの長期評価をすると

⇒南海トラフでは、

⇒断層のずれの量の代わりに

高知県の室津港の隆起量を用いている

⇒室津港では、宝永地震(1707 年)、安政南海地震(1854 年)、昭和南海地震(1946 年)の3回の地震での隆起量が知られている。

時間予測モデルを使うと、次の地震までの間隔は88.2 年(発生予測は2034年)となり

3地震の平均発生間隔「114 年」より短くなる

(341年(1605→1707→1854→1946)÷3≒114年

出典:https://www.youtube.com/watch?v=zpEXTV4p6Yg

出典:https://www.youtube.com/watch?v=zpEXTV4p6Yg

巨大地震が噴火を誘発するメカニズム

出典:左上図)内閣府 南海トラフの巨大地震モデル検討会 右上図)NHK:明日をまもるナビ:火山灰の脅威に備える 徹底検証 富士山噴火(3) 左下図)https://www.youtube.com/watch?v=zpEXTV4p6Yg 

■噴火予測が難しい富士山の特徴

富士山のマグマは桜島などと違い、

サラサラのマグマです。

噴火直前に地震が起こり始め、

すぐに噴火してしまうこともあります。

出典:https://www.youtube.com/watch?v=zpEXTV4p6Yg

出典:https://www.youtube.com/watch?v=zpEXTV4p6Yg 

出典:https://www.youtube.com/watch?v=qFXeS4VMex8(左図、真中図)

■富士山ハザードマップ改訂(2021年3月)

出典:https://www.youtube.com/watch?v=cohmB_LHD-Y  ANNnewsCH もし富士山が噴火したら…火山学”権威”が被害予測(2021年5月14日)

もし富士山が噴火したら…火山学“権威”が被害予測(2021年5月14日)

時間予測モデルの計算事例

・南海トラフ地震の時間予測モデル

⇒次回の発生予測は2034年

出典:http://uenosato.net/daichi/2_jishin/3_sonae/3_nankai/nankai_2_3_2.html 発見!地球号~滋賀の大地~

■富士山噴火予測のシナリオ(仮説)

出典:https://president.jp/articles/-/37438 京大火山学の権威が断言「富士山に大異変」…コロナ後に「日本沈没」は現実だ 噴火前にみられる数々の兆候  (京都大学名誉教授 鎌田浩毅) 

宝永噴火は直前の2つの巨大地震が

富士山のマグマだまりに何らかの影響を与えて噴火を誘発したと考えられている。

例えば、地震後にマグマだまりにかかる力が増加し、マグマを押し出した可能性が考えられる。

また、巨大地震によってマグマだまりの周囲に割れ目ができ、

マグマに含まれる水分が水蒸気となって体積が急増し、

外に出ようとして噴火を引き起こしたとも考えられる

出典:右上図)内閣府 南海トラフの巨大地震モデル検討会  左下図)https://www.youtube.com/watch?v=zpEXTV4p6Yg 

■噴火のタイプは大別して3種類

注)水蒸気噴火は、火山噴火の予知が一番難しいタイプの噴火(御嶽山の噴火)

出典:https://kagakubar.com/earth/15.html 火山噴火予知は可能か?(4) 

①水蒸気噴火(図4左、水蒸気爆発とも言われる)

地下水を含む地層(帯水層と言います)とマグマは直接触れませんが

地下水がマグマに熱せられて水蒸気になり、

噴火を引き起します。

②水蒸気マグマ噴火(図4中、マグマ水蒸気爆発とも言われる)

マグマと地下水が直接触れ合って、

水蒸気が大量に発生することにより噴火を引き起すタイプです。

⇒このとき、マグマ本体も細かく壊れるので

⇒水蒸気とマグマの欠片が火口から一緒に噴き出しています。

③マグマ噴火(図4右)

マグマ自体が山頂直下まで上がってくる際に、マグマの中で火山ガスが発生し、

この圧力が噴火を引き起します。

■火山噴火のプロセス

火山ガス

⇒地球の表面を覆うプレートが陸の下に沈み込むときに、

⇒大マントルの一部が溶けてマグマができるといわれている。

出典:https://kagakubar.com/earth/08.html 想定外と想像内の狭間で(2) 第8話

・マグマは

⇒周辺の岩石よりも比重が軽く、高温な液体のため、

⇒地表から5~20kmの場所まで上昇して留まります。

⇒これをマグマ溜まりという。

出典:https://kagakubar.com/earth/01.html 世界一深い穴でもまだ浅い 第1話

・マグマには、

水蒸気をはじめとするさまざまなガスが溶け込んでいて、

⇒上昇によって圧力が減ると

⇒その体積が徐々に増えていきます。

マグマの体積が増えると

地表に出ようとする力が働く。

⇒マグマが地表に出ようと上昇することで、

⇒さらに圧力が下がるため、

この現象が加速度的に進行。

マグマが一気に火道を上昇して、火口を押し開いて噴火する。

出典:https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/world/egao/taio/volcano/mechanism.html 東京海上日動