■重粒子線治療総論

<参考情報>
・重粒子線
⇒ガンを狙い撃ち
⇒周りの臓器にダメージが少ない(手前で弱く、突き抜けない)


■的が外れると正常な組織を損傷する
・固定具等標的臓器の動きを抑える工夫が必要


■呼吸同期照射例(肺は呼吸する事で動く)

■重粒子線は大きなガン(Ⅰ期肺がん例)に殺傷する効果が高い

■外科手術が出来ない骨肉腫治療例

<参考情報>








■ガン細胞の特徴と放射線治療
群馬大学公開講座『重粒子線がん治療について』①「重粒子線治療とは?」
出典:https://www.youtube.com/watch?v=oOm4XV5l25o



■X線の特徴
・肉(細胞)は透過しやすく
⇒骨は透過しない



■細胞(ガン細胞含む)の自己修復機能

■X線はDNAの2重螺旋を切断するのではなく
・細胞の大半を占める水と反応する

■X線は細胞の大半を占める水と反応
・その際、電子をたたき出して
⇒不安定な活性酸素(フリーラジカル)を生成する

■酸素が細胞の周りに無いと
・不安定な活性酸素(フリーラジカル)は
⇒電子と結合して元の水に戻る

↓

■酸素が細胞の周りに有ると

↓
・水に戻る事もなく

↓
・酸素と結びつき

↓
・新たな強力な活性酸素(フリーラジカル)を生成する

↓
■X線は酸素と結びつき
・活性酸素(フリーラジカル)を介して

↓
■間接的にDNAの2重螺旋の一本を切断
・X線は腫瘍内の酸素に影響を受けやすい

■ガン細胞(腫瘍)が小さい(初期段階)場合
・血管からの酸素供給がなされ
⇒X線は細胞内の水と酸素の反応により
⇒活性酸素(フリーラジカル)を介して
⇒間接的にDNAの2重螺旋の一本の切断
⇒ガン細胞の増殖を抑え、ガン細胞を小さくする事に繋がる

■ガン細胞(腫瘍)が段々大きくなるにつれて
・血管からの酸素供給が不足し始め
⇒X線の効果が段々と低減(効きが悪くなる)する

■大きな腫瘍
・血管の生成が間に合わず
⇒血管内からの酸素供給が出来ず
⇒ガン細胞(腫瘍)は酸素不足になり
⇒X線の効果が低減(効き難い)する

■重粒子線
・細胞の回りの酸素の有無に関係無く
⇒直接ガン細胞のDNAを切断する為
⇒大きい腫瘍(ガン細胞)に効き

■重粒子の通り道に沿って
・密にDNAの2重螺旋を切断
⇒破損したDNAの自己修復がしにくく

■もし修復したとしても
・DNAが間違って繋がれてしまい

↓

⇒正しいタンパク質ができなくなり(タンパク質合成失敗)
⇒ガンを効率良くやっける事ができる

■切断端の回りを良く見ると
・塩基損傷架橋1本左折等複数のダメージができて
⇒このような複雑な損傷を
⇒修復することは困難な為
⇒X線よりも重粒子線は
⇒ガン細胞を殺す効果が高く
⇒ガン細胞に強いと言える

■エネルギーの大きさ
・エネルギーが小さいと
⇒紙1枚でも重粒子は止まる
⇒炭素イオン線を身体の深い所のガン細胞に到達させるためには
⇒もっと高いエネルギーで
⇒手前を素通りしてから
⇒深部のガンとで相互作用させる必要がある

■高いエネルギーを生み出すために
・運動速度(v)を速める(運動エネルギーの公式より)

■重粒子線におけるガン細胞を損傷する為の速度
・光速の約70%
※光速:1秒間に約 30万キロメートル進む。地球を7.5周するほどの距離。

■重粒子線とX線のエネルギーの違い
・重粒子線
⇒ガンを狙い撃ち
⇒周りの臓器にダメージが少ない(手前で弱く、突き抜けない)


■的が外れると正常な組織を損傷する
・固定具等標的臓器の動きを抑える工夫が必要


■呼吸同期照射例(肺は呼吸する事で動く)

■重粒子線は大きなガン(Ⅰ期肺がん例)に殺傷する効果が高い

■外科手術が出来ない骨肉腫の治療例
・重粒子線で治療回復後歩行する事ができる
・X線で治療出来たとしても
⇒治療回復後歩行できない

■大阪重粒子線センターの前立腺がん患者様説明用動画
出典:公益財団法人大阪国際がん治療財団大阪重粒子線センター




<参考情報>

・重粒子線はDNAの2重螺旋の二本を切断していく
⇒DNAの修復が不能(ガン細胞が死滅)
※放射線感受性細胞(二重螺旋の修復が不可)
・X線はDNAの2重螺旋の一本を切断していく
⇒DNAの修復が可能(ガン細胞が死滅しない)
※放射線抵抗性細胞(二重螺旋の修復が可)


出典:https://www.youtube.com/watch?v=DvQzPJwQmVU









■大阪重粒子線センター:スキャニング方式を採用












<参考情報>

■重粒子線治療
■がんを治療する先進医療の一例
(アクサ生命より:URL:https://www.axa.co.jp/about-insurance/more-info/advanced-medical)
・重粒子線治療
平均費用:3,086,340円(*1)
平均入院期間:12.1日(*1)
施設数:5施設(*2)
対象となる病気:「固形がん」が対象となる。
⇒原発巣(がんが発生した臓器)から離れた臓器に転移のない場合に限られる。
⇒「固形がん」は、白血病などの血液がんを除くがんを指し、脳や眼など体のいろいろな部位にできる。
治療方法:一般的な放射線治療ではX線やガンマ線を照射するが、この治療法では重粒子線(炭素イオン線)という粒子線を、がん病巣に集中照射する。
メリット:がん病巣に集中して多くの線量を照射できるため、周りの正常な組織へのダメージを小さくすることができる。そのため、副作用を抑えながら高い治療効果が期待できる。




【70歳以上の自己負担限度額】

◆70歳以上(一般)
外来:月1万8000円
入院+外来:月5万7600円
・国民医療費の削減のため、
⇒できるだけ長い入院はさせずに、外来で治療をするのが国の方針です。
⇒外来での治療費が高額になったとき、「高額療養費制度」が助けてくれます。
・がんになると、
⇒手術(保険適用)の際には入院が必要なことが多いですが、
⇒1カ月を超える入院になることはまれです。
⇒「高額療養費制度」により月5万7600円(入院+外来)が上限となる。
・外来で抗がん剤治療や放射線治療を受けた時の医療費(保険適用)は、
⇒2割負担でも数万円かかることがありますが、
⇒「高額療養費制度」により月1万8000円(外来)が上限となる。


◆多数回該当 適用例


【①おもに保険診療が適用される医療費】
・検査に関わるもの
⇒血液検査、レントゲン、超音波やがんの確定診断のための生検(腫瘍の組織の一部を採って、がんかどうか、悪性度はどうかなどを調べる検査)、CTやMRI、内視鏡検査、PET-CTなど)
・診察に関わる費用
・手術の費用
・治療の費用(抗がん剤治療、放射線治療、緩和医療など)
・入院基本料(食事代や差額ベッド代は保険診療外のため除く)
・薬代(調剤薬局で支払う薬の代金、注射・点滴代など)
■前立腺がんに対する重粒子線治療を受けられる患者様へ(2024年7月)





■照射範囲
・前立腺とその周囲

■副作用
・確率的には少ないが


■より良い治療を受けるために

■身体の緊張対策



■蓄尿対策

↓

↓

↓

↓
・膀胱が大きくなる

↓

↓
・前立腺の位置が変化する

↓

↓
・CTシミュレーションを行う
⇒前立腺の位置合わせ(調整)

↓

↓

↓

↓

↓

■腸内の便とガス対策

↓

↓
・CT撮影のために

↓

↓

↓

↓

↓

↓

↓

↓

↓


■講演3「前立腺がん、知ってほしい放射線治療の今」 青木昌彦



■前立腺は動く
・前立腺の周囲1㎝を含めえ照射する必要がある
⇒照射量は70Gyが限度

■照射回数の比較
・通常分割も寡分割も有意差が無い

■ガイドラインでは

■副作用
・急性期反応と晩期反応
・予防策
⇒IMRTを推奨

■直腸障害対策
・Space OAR(ハイドロゲル)
⇒10秒程度でゼリーの注入完了
⇒7年程前に製造承認

■3か月間保持(8週の放射線治療に余裕)、6ヵ月後加水分解で消失

■重粒子線治療
・Bragg peak(ブラッグ・ピーク)
⇒身体表面からの照射深さに制限が加えられる
⇒ビームの寸止めが出来る








■小線源治療の特徴
・前立腺ガンが発生しやすい辺縁部に高い照射が出来る

■適応外患者
・大きな前立腺(40cc以上)

■BEDを200Gy達成する為に
・シード+外部照射

■高リスク前立腺ガン:BED>200Gy
・3者併用治療(短期ホルモン療法 vs 長期ホルモン療法)
⇒累積PSA再発率、累積PSA再発率+死亡率、累世遠隔転移率、全生存率比較
⇒相違は無かった
⇒長期ホルモン療法は不要になる?
⇒遠隔転移を抑えられる可能性も



■今後期待される治療法
・リガンド(受容体)に結合
※mRNAのようなイメージ?

■ルテチウム:FDA承認
※数年後に日本でも承認の期待もされている


■前立腺癌の重粒子線治療 河村 英将
出典:https://www.youtube.com/watch?v=kVR-1eHJOmQ&ab_channel=CancerChannel




■前立腺がんに関する重粒子線治療について













■ガン細胞の特徴

<参考情報>
・重粒子線はDNAの2重螺旋の二本を切断していく
⇒DNAの修復が不能(ガン細胞が死滅)
※放射線感受性細胞(二重螺旋の修復が不可)
・X線はDNAの2重螺旋の一本を切断していく
⇒DNAの修復が可能(ガン細胞が死滅しない)
※放射線抵抗性細胞(二重螺旋の修復が可)


出典:https://www.youtube.com/watch?v=DvQzPJwQmVU
■重粒子線
・DNAの2重螺旋を両方切断できる





■5年/10年非再発率
・リスク分類と治療法
・重粒子治療で中間・高リスク分類
⇒ホルモン治療開始後4ヵ月以降

■重粒子治療スケジュールと副作用
・1回の照射量:4.5Gy
⇒12回照射する(3週間)

■重粒子治療の副作用
・前立腺が常時動く
⇒膀胱等の前立腺に近接する組織に重粒子線が照射される


■晩期の副作用
・膀胱等に重粒子線が当り
⇒組織が硬くなり、血流障害が起きる

■副作用を少なくする工夫
・線量分布図の作成

■初診
・かかりつけ医療機関より紹介
⇒4ヵ月程度の待期が掛かる







■高リスク群の重粒子治療の成績
・放射線より死亡割合が低い



■経過観察が大事






■重粒子の特性(ガン細胞のDNA2重螺旋を破壊するために)
・酸素の影響を受けにくい
⇒低酸素のガン細部に有効

<参考情報>
・重粒子線はDNAの2重螺旋の二本を切断していく
⇒DNAの修復が不能(ガン細胞が死滅)
※放射線感受性細胞(二重螺旋の修復が不可)
・X線はDNAの2重螺旋の一本を切断していく
⇒DNAの修復が可能(ガン細胞が死滅しない)
※放射線抵抗性細胞(二重螺旋の修復が可)


出典:https://www.youtube.com/watch?v=DvQzPJwQmVU




■限局性前立腺ガン
・制約が無い
⇒手術による根治的治療が困難であるものに限るの制約












■重粒子線治療総論




