⑤-4-3-2-2.重粒子療法

■重粒子線治療総論

出典:https://www.youtube.com/watch?v=2pQFwmpYEhU&ab_channel=QSTChannel%EF%BC%88%E9%87%8F%E5%AD%90%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%8A%80%E8%A1%93%E7%A0%94%E7%A9%B6%E9%96%8B%E7%99%BA%E6%A9%9F%E6%A7%8B%EF%BC%89

<参考情報>

重粒子線

⇒ガンを狙い撃ち

⇒周りの臓器にダメージが少ない(手前で弱く、突き抜けない)

的が外れると正常な組織を損傷する

固定具等標的臓器の動きを抑える工夫が必要

呼吸同期照射例(肺は呼吸する事で動く)

重粒子線は大きなガンⅠ期肺がん例に殺傷する効果が高い

外科手術が出来ない骨肉腫治療例

<参考情報>

ガン細胞の特徴と放射線治療

群馬大学公開講座『重粒子線がん治療について』①「重粒子線治療とは?」

出典:https://www.youtube.com/watch?v=oOm4XV5l25o

X線の特徴

肉(細胞)は透過しやすく

骨は透過しない

■細胞(ガン細胞含む)の自己修復機能

■X線はDNAの2重螺旋を切断するのではなく

細胞の大半を占める水と反応する

■X線は細胞の大半を占める水と反応

・その際、電子をたたき出して

不安定な活性酸素(フリーラジカル)を生成する

■酸素が細胞の周りに無いと

不安定な活性酸素(フリーラジカル)は

⇒電子と結合して元の水に戻る

■酸素が細胞の周りに有ると

水に戻る事もなく

酸素と結びつき

新たな強力な活性酸素(フリーラジカル)を生成する

X線は酸素と結びつき

活性酸素(フリーラジカル)を介して

間接的にDNAの2重螺旋の一本を切断

X線は腫瘍内の酸素に影響を受けやすい

ガン細胞(腫瘍)が小さい(初期段階)場合

血管からの酸素供給がなされ

⇒X線は細胞内の水と酸素の反応により

⇒活性酸素(フリーラジカル)を介して

間接的にDNAの2重螺旋の一本の切断

ガン細胞の増殖を抑え、ガン細胞を小さくする事に繋がる

ガン細胞(腫瘍)が段々大きくなるにつれて

血管からの酸素供給が不足し始め

X線の効果が段々と低減(効きが悪くなる)する

大きな腫瘍

血管の生成が間に合わず

血管内からの酸素供給が出来ず

ガン細胞(腫瘍)は酸素不足になり

X線の効果が低減(効き難い)する

■重粒子線

細胞の回りの酸素の有無に関係無く

直接ガン細胞のDNAを切断する為

大きい腫瘍(ガン細胞)に効き

重粒子の通り道に沿って

密にDNAの2重螺旋を切断

破損したDNAの自己修復がしにくく

■もし修復したとしても

DNAが間違って繋がれてしまい

正しいタンパク質ができなくなりタンパク質合成失敗

ガンを効率良くやっける事ができる

切断端の回りを良く見ると

塩基損傷架橋1本左折等複数のダメージができて

このような複雑な損傷を

修復することは困難な為

⇒X線よりも重粒子線は

ガン細胞を殺す効果が高く

ガン細胞に強いと言える

■エネルギーの大きさ

エネルギーが小さいと

紙1枚でも重粒子は止まる

炭素イオン線を身体の深い所のガン細胞に到達させるためには

もっと高いエネルギーで

手前を素通りしてから

深部のガンとで相互作用させる必要がある

高いエネルギーを生み出すために

運動速度(v)を速める(運動エネルギーの公式より)

重粒子線におけるガン細胞を損傷する為の速度

光速の約70%

※光速:1秒間に約 30万キロメートル進む。地球を7.5周するほどの距離。

重粒子線とX線のエネルギーの違い

重粒子線

⇒ガンを狙い撃ち

⇒周りの臓器にダメージが少ない(手前で弱く、突き抜けない)

的が外れると正常な組織を損傷する

固定具等標的臓器の動きを抑える工夫が必要

■呼吸同期照射例(肺は呼吸する事で動く)

重粒子線は大きなガンⅠ期肺がん例)に殺傷する効果が高い

外科手術が出来ない骨肉腫の治療例

・重粒子線で治療回復後歩行する事ができる

X線で治療出来たとしても

治療回復後歩行できない

■大阪重粒子線センターの前立腺がん患者様説明用動画

出典:公益財団法人大阪国際がん治療財団大阪重粒子線センター

https://www.youtube.com/watch?v=C8z6Rb3mc7U&t=1403s&ab_channel=%E5%85%AC%E7%9B%8A%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E6%B3%95%E4%BA%BA%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%81%8C%E3%82%93%E6%B2%BB%E7%99%82%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E5%A4%A7%E9%98%AA%E9%87%8D%E7%B2%92%E5%AD%90%E7%B7%9A%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC

<参考情報>

・重粒子線はDNAの2重螺旋の二本を切断していく

DNAの修復が不能ガン細胞が死滅

※放射線感受性細胞(二重螺旋の修復が不可

X線はDNAの2重螺旋の一本を切断していく

DNAの修復が可能ガン細胞が死滅しない

放射線抵抗性細胞(二重螺旋の修復が可

出典:https://www.youtube.com/watch?v=DvQzPJwQmVU

■大阪重粒子線センター:スキャニング方式を採用

<参考情報>

■重粒子線治療

がんを治療する先進医療の一例

(アクサ生命より:URL:https://www.axa.co.jp/about-insurance/more-info/advanced-medical)

重粒子線治療

平均費用:3,086,340円(*1)
平均入院期間:12.1日(*1)
施設数:5施設(*2)

対象となる病気:「固形がん」が対象となる。

原発巣(がんが発生した臓器)から離れた臓器に転移のない場合に限られる

「固形がん」は白血病などの血液がんを除くがんを指し、脳や眼など体のいろいろな部位にできる。

治療方法:一般的な放射線治療ではX線やガンマ線を照射するが、この治療法では重粒子線(炭素イオン線)という粒子線を、がん病巣に集中照射する

メリット:がん病巣に集中して多くの線量を照射できるため、周りの正常な組織へのダメージを小さくすることができる。そのため、副作用を抑えながら高い治療効果が期待できる

【70歳以上の自己負担限度額】

70歳以上(一般)
 外来:月1万8000円
 入院+外来:月5万7600円

国民医療費の削減のため

できるだけ長い入院はさせずに、外来で治療をするのが国の方針です。

外来での治療費が高額になったとき、「高額療養費制度」が助けてくれます。

がんになると、

手術(保険適用)の際には入院が必要なことが多いですが、

1カ月を超える入院になることはまれです

「高額療養費制度」により月5万7600円(入院+外来)が上限となる

外来で抗がん剤治療や放射線治療を受けた時の医療費(保険適用)は、

⇒2割負担でも数万円かかることがありますが、

「高額療養費制度」により月1万8000円(外来)が上限となる

多数回該当 適用例

おもに保険診療が適用される医療費

検査に関わるもの

⇒血液検査、レントゲン、超音波やがんの確定診断のための生検(腫瘍の組織の一部を採って、がんかどうか、悪性度はどうかなどを調べる検査)、CTやMRI、内視鏡検査、PET-CTなど)

診察に関わる費用

手術の費用

治療の費用(抗がん剤治療、放射線治療、緩和医療など)

・入院基本料(食事代や差額ベッド代は保険診療外のため除く

薬代(調剤薬局で支払う薬の代金、注射・点滴代など)

■前立腺がんに対する重粒子線治療を受けられる患者様へ(2024年7月)

出典:https://www.youtube.com/watch?v=wx_FHr7Ufk0&ab_channel=%E5%85%AC%E7%9B%8A%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E6%B3%95%E4%BA%BA%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%81%8C%E3%82%93%E6%B2%BB%E7%99%82%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E5%A4%A7%E9%98%AA%E9%87%8D%E7%B2%92%E5%AD%90%E7%B7%9A%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC

■照射範囲

・前立腺とその周囲

副作用

・確率的には少ないが

■より良い治療を受けるために

■身体の緊張対策

■蓄尿対策

膀胱が大きくなる

前立腺の位置が変化する

CTシミュレーションを行う

前立腺の位置合わせ(調整)

腸内の便とガス対策

・CT撮影のために

■講演3「前立腺がん、知ってほしい放射線治療の今」 青木昌彦

出典:https://www.youtube.com/watch?v=HDwHsdiizuU&ab_channel=%E3%80%9C%E5%89%8D%E7%AB%8B%E8%85%BA%E3%81%8C%E3%82%93%E6%82%A3%E8%80%85%E3%83%BB%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%81%AE%E4%BC%9A%E3%80%9C%E8%85%BA%E5%8F%8B%E5%80%B6%E6%A5%BD%E9%83%A8

前立腺は動く

前立腺の周囲1㎝を含めえ照射する必要がある

照射量は70Gyが限度

照射回数の比較

・通常分割も寡分割も有意差が無い

■ガイドラインでは

副作用

急性期反応と晩期反応

・予防策

IMRTを推奨

■直腸障害対策

・Space OAR(ハイドロゲル)

⇒10秒程度でゼリーの注入完了

7年程前に製造承認

3か月間保持(8週の放射線治療に余裕)、6ヵ月後加水分解で消失

重粒子線治療

Bragg peak(ブラッグ・ピーク)

身体表面からの照射深さに制限が加えられる

ビームの寸止めが出来る

■小線源治療の特徴

前立腺ガンが発生しやすい辺縁部に高い照射が出来る

適応外患者

大きな前立腺40cc以上

BEDを200Gy達成する為に

・シード+外部照射

高リスク前立腺ガンBED>200Gy

・3者併用治療(短期ホルモン療法 vs 長期ホルモン療法)

累積PSA再発率、累積PSA再発率+死亡率、累世遠隔転移率、全生存率比較

相違は無かった

長期ホルモン療法は不要になる?

遠隔転移を抑えられる可能性も

■今後期待される治療法

・リガンド(受容体)に結合

※mRNAのようなイメージ?

■ルテチウム:FDA承認

数年後に日本でも承認の期待もされている

■前立腺癌の重粒子線治療 河村 英将

出典:https://www.youtube.com/watch?v=kVR-1eHJOmQ&ab_channel=CancerChannel

■前立腺がんに関する重粒子線治療について

出典:https://www.youtube.com/watch?v=3w17PPd96ec&t=4s&ab_channel=QSTChannel%EF%BC%88%E9%87%8F%E5%AD%90%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%8A%80%E8%A1%93%E7%A0%94%E7%A9%B6%E9%96%8B%E7%99%BA%E6%A9%9F%E6%A7%8B%EF%BC%89

ガン細胞の特徴

<参考情報>

・重粒子線はDNAの2重螺旋の二本を切断していく

DNAの修復が不能ガン細胞が死滅

※放射線感受性細胞(二重螺旋の修復が不可

X線はDNAの2重螺旋の一本を切断していく

DNAの修復が可能ガン細胞が死滅しない

放射線抵抗性細胞(二重螺旋の修復が可

出典:https://www.youtube.com/watch?v=DvQzPJwQmVU

■重粒子線

・DNAの2重螺旋を両方切断できる

■5年/10年非再発率

・リスク分類と治療法

・重粒子治療で中間・高リスク分類

ホルモン治療開始後4ヵ月以降

重粒子治療スケジュールと副作用

・1回の照射量:4.5Gy

⇒12回照射する(3週間)

重粒子治療の副作用

・前立腺が常時動く

膀胱等の前立腺に近接する組織に重粒子線が照射される

晩期の副作用

膀胱等に重粒子線が当り

組織が硬くなり、血流障害が起きる

副作用を少なくする工夫

・線量分布図の作成

初診

かかりつけ医療機関より紹介

4ヵ月程度の待期が掛かる

高リスク群の重粒子治療の成績

放射線より死亡割合が低い

経過観察が大事

■重粒子の特性(ガン細胞のDNA2重螺旋を破壊するために)

酸素の影響を受けにくい

低酸素のガン細部に有効

<参考情報>

・重粒子線はDNAの2重螺旋の二本を切断していく

DNAの修復が不能ガン細胞が死滅

※放射線感受性細胞(二重螺旋の修復が不可

X線はDNAの2重螺旋の一本を切断していく

DNAの修復が可能ガン細胞が死滅しない

放射線抵抗性細胞(二重螺旋の修復が可

出典:https://www.youtube.com/watch?v=DvQzPJwQmVU

■限局性前立腺ガン

制約が無い

手術による根治的治療が困難であるものに限るの制約

■重粒子線治療総論