①富士山噴火の降灰範囲と首都圏に及ぼす生活影響

■富士山で爆発的噴火が発生した場合の首都圏への降灰到達時間

■300 年前の噴火(1707年宝永噴火)では

・火口から 100km 離れた当時の江戸市中にも火山灰を降らせている。

爆発的噴火によって噴煙が1万 m あるいはそれ以上に噴き上がった場合には

噴煙がジェット気流によって流され、首都圏に向かって運ばれる。

首都圏上空には、

噴火開始後1時間程度で噴煙が達し

その後30 分程度で

火山灰が地表に降りはじめる

■降雨時のシミレーション事例

出典:https://www.asahi.com/articles/photo/AS20200331001140.html 朝日新聞DIGITAL 2020年3月31日

出典:https://www.tokyo-np.co.jp/article/17345 東京新聞 2020年3月31日

偏西風が首都圏に降灰被害をもたらす主要因になる

最高風速≒100m/秒(360km/時間

 概ね新幹線並み(新富士→東京:1時間7分)

出典:左上図)https://solver-story.com/?p=2750 右上図)降灰シミュレーション(内閣府)https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/pdf/syutoshiryo_01.pdf            左下図)https://www3.nhk.or.jp/news/special/saigai/natural-disaster/natural-disaster_07.html     右下図)https://news.ntv.co.jp/category/society/618103

出典:https://www.yomiuri.co.jp/topics/bousai/volcanic-eruption/ 読売新聞オンライン

降灰可能性マップ

(数値シミュレーションによる降灰分布の予測モデル)

火口から噴出した火山灰などが噴煙柱(高さ15㎞)を形成しながら上昇し、

⇒大気中に拡散しながら風によって運搬され、

⇒やがて重力によって地表に達する過程をモデル化し

⇒数値シミュレーションを実施。

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/pdf/syutoshiryo_01.pdf 令和2年4月大規模噴火時の広域降灰対策検討ワーキンググループ

■シミレーション結果の一例(1707年の宝永噴火とよく一致する降灰計算例)

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/fuji_map/pdf/report_200406.pdf 内閣府 富士山ハザードマップ検討委員会

■降灰の分布パターン

※降灰地域は噴火の推移(噴出率/噴煙柱の高さ)・風向風速によって変わる。計算結果はケーススタディのための一例である。

噴火時の季節によって

降灰分布パターンに差が生まれると想定されている

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/pdf/syutoshiryo_01.pdf 令和2年4月
大規模噴火時の広域降灰対策検討ワーキンググループ

・降灰の分布状況の時間変化(ケース「2:西南西風卓越:15日目)

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/pdf/syutoshiryo_01.pdf 令和2年4月
大規模噴火時の広域降灰対策検討ワーキンググループ

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/pdf/syutoshiryo_01.pdf  令和2年4月大規模噴火時の広域降灰対策検討ワーキンググループ

■月別風向出現頻度(高度10,000m、5,000m)

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/index.html 内閣府 防災情報のページ

<参考情報:上記館野高層観測では見られない『南風』のケース

注:館野高層観測=気象庁 高層気象台(茨城県つくば市長峰 1 – 2)

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/pdf/syutoshiryo_01.pdf

千葉県の降灰の状況のシミュレーション事例

降灰対策に関する対応指針 令 和 4 年 3 月千葉県防災危機管理部 危機管理課 

大規模噴火時の広域降灰対策検討ワーキンググループの予測

⇒市原市付近において、1 時間に 3mm 以上の降灰が予測されるほか、

累積で 4.5cm を超える降灰が予想されている

注:降雨条件下で、降灰の暑さ3mm以上の地域の6割が停電(がいしの絶縁性低下:配電設備)

 出典:https://www.pref.chiba.lg.jp/bousai/saigaitaisaku/kouhai/documents/kouhaishishin-r403.pdf  富 士 山 等 の 噴 火 に 伴 う降

■富士山で爆発的噴火が発生した場合の首都圏への影響

富士山大規模噴火で都心に灰10cm 中央防災会議試算

出典:https://www.asahi.com/articles/photo/AS20200331001140.html 朝日新聞DIGITAL 2020年3月31日

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/index.html 内閣府 富士山ハザードマップ検討委員会

降灰の影響より生活物資の入手困難と停電・断水に直面

数日で飢餓状況に追い込まれる

鉄道は

初回の噴火時において

降灰微量でも運行停止し

復旧に多大な時間(数日で復旧は不可と想定)を要す

■交通手段(鉄道)

出典:南海トラフ地震・富士山噴火 火山灰の降灰避難~日常生活継続計画~より

■交通手段(道路)

参考)https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/index.

出典:https://www.youtube.com/watch?v=Ko_VD1tBbZo&ab_channel=%E6%97%A5%E3%83%86%E3%83%ACNEWS

出典:https://www.jma.go.jp/jma/press/1303/29a/teigen_gaiyo.pdf 降灰予報の高度化に向けた提言(事務局)気象庁地震火山部火山課

■主要なインフラ等における降灰影響

出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/kouikikouhaiworking/index.html 内閣府 富士山ハザードマップ検討委員会

■首都圏の降灰:避難者、直下地震の4倍 道路の降灰除去カギ

富士山の大噴火による降灰に備え、

政府は住民がどう避難すればいいのか検討している

⇒毎日新聞が入手した政府の内部資料では

噴火2週間後までの

避難を余儀なくされる人は最大で

首都圏の人口(約4433万人)の

約6割に相当すると試算していた

資料に出てくる試算の数字を追うと、

降灰の影響がいかに大きいかが伝わってくる。

出典:https://mainichi.jp/articles/20231124/ddm/002/100/024000c 毎日新聞 2023/11/24 東京朝刊

■富士山噴火で新避難計画――溶岩流からの避難は「原則徒歩」に 新宿で「火山灰10センチ」予測も…“首都マヒ”への備えは?

山梨県富士山科学研究所の久保智弘研究員によると、

首都圏では灰を除去する機械などの準備は

まだされていないのが現状です

■1週間以上の備蓄と避難先の検討を

・政府のワーキンググループは

⇒1週間、可能ならそれ以上の備蓄と、

あらかじめ避難先を検討することを呼びかけています。

出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/6b2c0e9cff52cc92ad81c14caacecc41316bc090?page=2 日テレNEWS 2023年3月29日『news zero』より

■降灰除去に関する除灰作業車両性能と整備状況は?

出典:https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/621353.pdf 浅間山広域避難計画 浅間山火山防災協議会 令和6年3月(初版)

■医薬品(日常的に服用している薬)入手は困難

■生活習慣の見直しで生活習慣病を克服

以下のタイトルにて記載済み

『活性酸素と抗酸化酵素』の相互作用及び「抗酸化食品摂取」で生活習慣病(糖尿病等)の改善を図る

サブタイトルは以下

①-1.消化の観点から『野菜スープ』は生野菜より抗酸化力を格段に高く摂取かつ慢性炎症(内臓脂肪肥大等)も抑える

①-2.ノーベル賞候補だった抗がん剤の権威の”遺言”「感染症、がん…万病の予防が期待できる野菜の調理方法」~PRESIDENT Onlineの記事を転記~

①-3.野菜スープで抗がん剤の副作用も軽減『豆類とアブラナ科がお勧め…抗がん剤の権威が提唱「細胞のがん化を抑えてくれる野菜リスト』~WOMAN PRESIDENTの記事を転記~

①-4.コロナ予防の新常識!「野菜は生で食べない」~おとなの週末Webの記事を転記~

能登半島地震の避難所では

多くの避難所で「クスリがなくなる…どうしたらいいのか」と質問を受けた

出典:https://hc.nikkan-gendai.com/articles/279960?page=2

私の病院のチームは

⇒避難所を回ったのですが、そのほとんどすべてのところで聞かれたのが、

「もうすぐ年末に処方してもらったクスリがなくなるけど、どうしたらいいのか」という話でした。

高齢の避難者の中には、疾患のために継続的にクスリを服用・使用している方が非常に多くいらっしゃいます

・大規模災害の場合、家屋だけでなく病院や薬局も同様に被害を受けていることも多く、

受診できないケースも想定されます

⇒また、道路も被害を受けているため、

⇒仮に病院が診療を再開していたとしても、そこに行けないという状況が多く発生します

⇒健康の維持、疾患の治療のためにはクスリを服用・使用しなければなりませんし、

⇒いつまで続くかわからない避難生活の中でクスリがなくなってしまうことも十分に考えられます。

そもそも大規模災害は突然起こるので、

避難するときにクスリを持っていくこと自体、不可能に近いかもしれません。

大規模災害の発災直後の医療は

被災者の救命を目的としていますので主に緊急性の高い患者の診療を行う。

・これは発災直後から数日間続きます。

⇒その後、避難所にいる方の診療、クスリへの対応が始まります。

今回のような大規模災害などで病院の受診が困難な場合、

特例で病院を受診しなくても薬局でクスリを受け取ることができるケースがあります。

ただし、誰でも受け取れるというわけではありません。

お薬手帳(もしくはお薬説明書)で

継続的に服用・使用している

クスリの内容が

確認できる必要があります

⇒正確に言うと、そういった情報をもとに調剤しクスリが交付されるのですが、

⇒事後で病院や診療所から処方箋を発行してもらうという流れになります。

ここで注意してもらいたいのが、

あくまで「継続的に服用・使用しているクスリに限る」という点です。

体育館の冷たい床に今も雑魚寝、高齢被災者に過酷な避難所…「このままでは関連死防ぐの難しい」

(出典:読売ONLINE 2024/02/02  https://www.yomiuri.co.jp/medical/20240202-OYT1T50032/

急激な環境変化に伴うストレスは高齢者の持病を悪化させかねない。

⇒高血圧の場合、命にかかわる心臓や血管の病気を招く恐れがある。

⇒心臓病などの急変は、発災当日から起こり得る。

翌2日早朝、幸子さんは普段と変わらぬ様子で近所の人と話していた。しばらくして異変が起きた。「胸が痛い」と訴え、顔色が真っ青になった。幸子さんには高血圧の持病があった。

忍さんの運転で地元の病院に連れて行った。道路の地割れのため、ゆっくりとしか進めない。

 午前11時に到着、検査を受けると「大動脈が破裂しかけている」と説明された。ドクターヘリを要請してくれたが、昼頃に容体が急変し午後1時過ぎ、息を引き取った。

「いつもにこにこ笑っている人だった。本当に元気だったのに、あまりに突然で信じられない」と忍さん。輪島市に災害関連死の申請をするつもりだという

・避難所のストレスに寒さや栄養が偏った食事が重なると高血圧が悪化する。

⇒床で雑魚寝だとホコリを吸いやすく、睡眠不足にもなるため、肺炎のリスクが高まる。

⇒奥村教授は「災害関連死を防ぐには、避難生活の環境をどれほど改善できるかがカギを握る」と話す。

広範囲に断水が続き、衛生環境が改善しない避難所も少なくない。

同市内の別の避難所でも、同様に被災者が床に敷いたマットレスの上で寝ていた。この避難所に身を寄せる小路貴穂さん(52)は「すきま風が入るし、夜は寒い。団体生活にもストレスを感じる。こんな生活がいつまで続くのか」と不安を訴える。

⇒「じっとしていて筋力が低下し、一人でトイレに行けなくなった人もいる」と話す

「環境の変化により、不眠や不安を訴える人の相談が続いている。

⇒認知機能の低下も懸念される」と話す。

⇒食事以外は部屋にこもる人もいる。

■火山灰への備え

・マスク

火山灰を吸い込むと、せきや息苦しさ、のどが痛くなるなどの症状が出てくるほか、呼吸器疾患を悪化させる恐れがあります。

火山灰を吸い込まないよう、防塵能力が高いマスクを用意。

ゴーグル

火山灰は、塵のように細かい上、角が尖っているため、目に入ると角膜を傷つける恐れがあります。

火山灰が目に入らないように、防塵ゴーグルを備えておくと安心。

レインコート

皮膚に火山灰が付くと単純に不快というだけではなく、尖った角で皮膚を傷つけることもあります。

外出時に着用できるよう、レインコートを準備しておけば、火山灰から皮膚や洋服を守ることができます。

出典:https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/world/egao/taio/volcano/defense.html 東京海上日動

●火山灰を防ぐ服装や装備

2000年の有珠山噴火や、2011年の鹿児島県新燃岳の噴火など、多くの火山取材の経験を持つ二宮解説委員は、火山灰が降り続く中での服装を紹介しています。

  • 花粉症対策で使うような「ゴーグル」
  • 密着して隙間の全くない「防じんマスク」(粉塵作業用)
  • 表面がツルツルした「ナイロン製のジャンパー」
    (建物の中に入る時に簡単に火山灰を払い落とすことができる)