









■モーフェスタキャンサーフォーラム2020 – 講演1「前立腺がん検診と監視療法」 杉元 幹史

・前立腺ガンで転移が無ければ
⇒5年生存率:100%

<参考情報>

出典:講演1「これだけは知っておきたい、前立腺がんの診断と治療」 成田 伸太郎(秋田大学医学部附属病院 泌尿器科 准教授)
■前立腺ガンと肺ガンでは対応策が違う
・6.3人前立腺ガンと診断されて
⇒1人死亡

・前立腺ガン患者(発見)率の推移

・前立腺ガンの傾向
⇒過剰診断

・PSA診断普及による死亡率(20%)減
⇒一方、数百人のPSA検診で
⇒数十人の根治治療が必要

・PSAスクリ-ニングの特性

・過剰診断・過剰治療を引き起している

・どう考えれば良いか?



・過剰治療に傾く原因

・剖検(交通事故等の解剖)における潜在ガンの存在率

・低リスクの場合

・剖検が示唆する事

・中道(両極を排し)の選択
⇒共存を実践

・医療の現状

・過剰治療は避けたい
⇒何もしなくても死なない

・具体的に何もしなくても死なないとは?
⇒低リスクガンで間違いなさそう

・識別

・監視療法とは




・監視療法と待機療法の質的(コンセプト)相違

■即時治療は間違い
・低リスク前立腺ガンの場合

■遅延治療
・監視療法を介して
⇒次の治療選択肢がある

・アメリカの事例
⇒監視療法の推移
※非常に高額な医療サービスという社会背景もある

・わが国では

■監視治療の世界的規模の調査
・PRAIS
⇒全世界で8,890症例が登録(2020年)

・参加国


・日本での登録数
⇒1,000症例(2020年)

・監視療法の安全性の検証
⇒10年間で5,302人観察(PRIAS)
⇒57人死亡の内
⇒前立腺ガン死は1人だけ

・ジョンスホプキンス大学での監視療法結果例

■難題


・一定の割合で網の目(監視プログラム)をすり抜ける悪いガンが存在する

■リスク分類の指標の問題点
・PSAの値は日々変動、前立腺肥大でも上昇
・グリーソンスコアの病理判定も先生によりバラツキが有る
・臨床病期分類も幅が発生

・不確実性が累積される

・グリーソンスコアに関しての客観性が必要
⇒スキルの極めて高い病理医 vs AI画診断比較

・高スキル医との相関性が高いAI画像診断

■従来のPSAを超えるマーカーが必要

・phi

<参考情報>
・遺伝性の観点からのマーカー
⇒双子のガン発生率

・遺伝性マーカー
※BRCA:乳ガンのマーカーで有名

■監視療法者及び家族のQOL調査

・監視療法者はハッピーか?

・50の数値ライン(点線)が一般的な国民の満足度
⇒監視療法者は全の項目で満足度が上回る
⇒一般の人よりハッピーである

・身心のサマリースコア

・楽観的な人には良い選択

・パートナー(家族)のQOL

・精神的フォローの仕組みが必要


■監視療法が広がらない経済的(ビジネス)理由の一つとして
・まだ治療が必要がない事に関する説明に
⇒時間を費やす(時間当りの利益が減る)
⇒対策として指導料を徴収することでビジネスとして成立させる

■監視療法による医療費の削減効果(米国)



■監視療法の広がり(施設)

・若い医師程監視療法を選択する傾向がある(米国)

■まとめ





■前立腺がんのPSA監視療法 -治療をしないという選択肢-
演者:香川大学医学部 泌尿器・副腎・腎移植外科 准教授 杉元 幹史 2014/02/20
出典:https://www.youtube.com/watch?v=F_CCwIGQLj4&ab_channel=CancerChannel

■前立腺ガンと前立腺肥大症の違い
・前立腺ガン
⇒辺縁域に発生
⇒ガンの初期には排尿障害が起きにくい
・前立腺肥大症
⇒移行域が肥大
⇒排尿障害が起きる




■ロサンゼルス在住の日本人と日本人比較
・食事内容が影響していると想定されている

■食事リスク要因

■前立腺ガン急増要因
・早期ガン診断・発見手法の開発
⇒PSA








■最近の前立腺針生検で割と多く発見されるケース
・限局ガン






■米国のリスク別発見者割合トレンド

■北欧の限局性前立腺ガン患者(低リスク)
・20年以上無治療で観察した結果







■適切な患者を厳密に選択

■定期的な針生検
・1年~3年
※PSAの推移だけでは
⇒前立腺ガンのリスクを評価できない

■PSA監視療法の肝




■臨床研究




■プライアス・ジャパンの取り纏め大学
・香川大学

■インターネット上のWeb画面に必要な情報を登録

■Web上でリアルタイムに判定
・傾向の表示
⇒アドバスがなされる
⇒監視療法継続の有無
⇒再生検の勧告
⇒積極的治療の開始等(手術・放射線等治療)

■他の監視療法プログラム




<参考情報>



■国際共同前向き試験「PRIAS-JAPAN」でエビデンスが蓄積 早期前立腺がんに対する監視療法は、高齢者だけでなく働き盛りの世代にも選択可能
監修●杉元幹史 香川大学医学部泌尿器科学教授
取材・文●植田博美
発行:2019年1月
更新:2019年2月
出典:https://gansupport.jp/article/cancer/prostate/17040.html
PSA値10ng/ml以下、GS3+3以下、生検陽性本数2本以下の患者が対象
2010年からオランダを中心に世界中で行われている、早期前立腺がんに対する監視療法の前向き観察研究「PRIAS(プライアス)」。2018年の報告では、参加国数は23カ国を数え、これまでに7,700人以上が登録している。日本では全国40機関で841人が参加(2018年7月時点)。オランダ、イタリアに次ぐ登録数だ。研究は現在も継続中で、参加国、登録数ともに今後も増えていく予定である。
患者の選択規準や経過観察の方法は、一般的な監視療法より少し厳密に設定されている。年齢制限はないが、すでに前立腺がんの治療歴のある患者は適応外だ。
<選択規準>
1. 生検で病理学的に確認された前立腺がん
2. 前立腺全摘除や放射線療法などの根治的治療が実施可能な全身状態(PS)の患者
3. 臨床病期(ステージ):T1cまたはT2でN0、M0
4. *グリソンスコア:3+3(6)かそれ以下
5. *陽性コアの本数(生検陽性本数):1本または2本。ただし生検本数は最低8本
6. PSA濃度(PSAD):0.2未満
7. 生検前のPSA値:10ng/ml以下
8. 本研究の経過観察プロトコールに従って外来受診を積極的にできる患者
*グリソンスコア(GS)=前立腺がんの悪性度を数値で表したもの。病理標本で組織の悪性度を1(低)から5(高)までの5段階に分類し、一番面積の大きいものと2番目に大きいものの合計の数値で表す。2(1+1)から10(5+5)までの9段階のうち、6以下は性質のおとなしいがん、7は中位の悪性度、8~10は悪性度の高いがんとされる
*陽性コア=前立腺針生検でがん細胞が認められた針
図1は、患者登録時の数値データを表にしたものだ。これによると、年齢の中央値は68歳、PSA値の中央値は5.26ng/ml。また、グリソンスコア6、がん生検陽性本数1本、病期T1cの患者が多いことがわかる。

経過観察は、3カ月ごとのPSA採血(検査)と6カ月ごとの直腸診、1・4・7・10年目に再生検を行う。病理学的な悪化もしくは臨床病期の進行がみられた場合には、根治を目的とした積極的治療が勧告される(図2)。

■「早期前立腺がんに対する監視療法:国際共同比較研究」(PRIAS-JAPAN)
出典:https://www.m.chiba-u.ac.jp/class/urology/patient/inquiry/images/20200527_957.pdf






■前立腺がんの監視療法
出典:https://toms.med.hokudai.ac.jp/video/pdf/kouen_youshi02.pdf


































■北大において監視療法の割合:5~20%









