■火山噴火に関する情報収集により『事前避難行動』の判断材料に繋げる~噴火してからの避難行動は間に合わない~
◎富士山噴火 事前にわかる?
深刻な被害をもたらす富士山の噴火。その予兆はいったいどのくらい前に分かるものなのでしょうか。
「噴火の前触れとして、地震や地殻変動が起こることはあります。今年9月のカナリア諸島の火山噴火では、非常に浅いところで地震が起こり始めて、2,3日前にわかりました。
富士山のマグマは桜島などと違い、サラサラのマグマです。
噴火直前に地震が起こり始め、すぐに噴火してしまうこともあります。
気象庁が監視しているから大丈夫だと思わずに、どういう現象が起こるのか本当は分からないのだと考えておいていただきたい」(藤井さん)
このように火山噴火の予測が難しいことをふまえ、
藤井さんは、
「もし噴火が起こった時には、自分がいる場所で、どのぐらいの火山灰が予想されるか判断し、どういう行動を取るのかを今から考えておく必要があります」と、
備えの大切さを強調しています。
出典:https://www.nhk.or.jp/ashitanavi/article/3048.
◆浅間山大規模噴火なら住民19万人避難も 群馬・長野など
毎日新聞2024/3/27 13:08(最終更新 3/27 23:37)
火山活動が続く浅間山の大規模噴火に備え、
群馬、長野両県と山周辺の両県6市町村などでつくる防災協議会が初の広域避難計画をまとめた。
大規模噴火による火山灰が広範囲で厚さ30センチ以上降った場合、
国内屈指の観光地・軽井沢を含む6市町村で最大19万人の住民と3万9000人の観光客の避難が必要と試算した。
30センチ以上灰が降る恐れのある地域のうち、
群馬側は嬬恋、長野原の2町村で住民1万5000人、観光客4200人、
長野側は小諸、佐久、御代田、軽井沢の4市町で住民17万5000人、観光客3万5000人の避難が必要とした。
ただ、被害想定を出していない
群馬の高崎、安中両市や長野の東御市などの一部も
30センチ以上の対象地域に含まれており、さらに多くの避難者が出る可能性もある。
降灰の噴出量は約4億トンを想定している。
大きな被害をもたらす火砕流については、
6市町村で10万7000人の住民と3万9000人の観光客が避難する必要があると見込む。
土石流の及ぶ範囲は
30センチ以上の降灰地域より広範囲で、埼玉、新潟両県の一部も含めた。
計画策定により各防災計画作りや行政の連携につなげる。
気象庁は2023年3月、浅間山の噴火警戒レベルを「1」から火口周辺を規制する「2」に引き上げた。
協議会によると、1783年の「天明噴火」では1151人が死亡したが、
古墳時代や1100年代にも大規模噴火が発生しており、噴火は3カ月~20年の長期に及んだと推定されるという。
計画では、道路が通行不能になり、停電や電話の通信障害、断水、農畜産物に打撃を与えるなどの具体的な被害を列挙し、
被害を想定した広域避難の受け入れ先や避難路の決定、長期避難対策を
今後の検討課題とした。
出典:https://www.town.karuizawa.lg.jp/www/contents/1001000000787/index.html 軽井沢町
出典:https://www.pref.gunma.jp/uploaded/attachment/621353.pdf 浅間山広域避難計画 浅間山火山防災協議会 令和6年3月(初版)
◆火山防災に関する参考資料
・浅間山
出典:https://www.bousai.go.jp/kazan/expert/pdf/091201_sanko.pdf
◆箱根山・大涌谷の火口域「突発的な噴出現象に注意」 火山噴火予知連が見解
神奈川新聞 カナコロ 2024/2/21(水) 5:01配信
国の火山噴火予知連絡会(会長・清水洋九州大名誉教授)は20日、定例会合を開き、全国の活火山の状況について評価をまとめた。
噴火警戒レベル1(活火山であることに留意)の箱根山(箱根町)については「大涌谷の火口域では、活発な噴気活動が続いているため、火山灰などの突発的な噴出現象に注意が必要」との見解を示した。
気象庁などによると、箱根山では昨年夏以降、地震活動が一時的に高まったほか、山体膨張を示す地殻変動が観測された。
「今後の推移に注意が必要」などとしている。 箱根山では2015年にごく小規模な噴火が起きたほか、19年にも火山活動が一時的に高まり、噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられた。
◆北海道駒ヶ岳で火山性地震が増加 膨張示す地殻変動も観測「規模の小さな水蒸気噴火の可能性も」火山噴火予知連
日テレNEWS 2024/2/21(水) 12:37配信
火山の専門家で構成される「火山噴火予知連絡会」は20日、定例の会合を開き、全国の火山活動について評価・検討を行いました。
北海道の道南地域にある「北海道駒ヶ岳」では、去年12月から、山頂の火口原付近の浅い場所を震源とする振幅の小さな火山性地震が1日あたり1回程度の頻度で継続的に発生しています。
さらに、衛星を使った観測では、2022年ごろから山頂の火口原の浅い部分で膨張を示すわずかな地殻変動が観測されていて、地下の圧力がごくわずかに高まっている可能性があるということです。
これらのことから予知連は、北海道駒ヶ岳では火山活動がやや活発化する傾向が認められるとして、噴火警戒レベル1を維持した上で、今後の活動の推移に注意が必要だと評価しました。
予知連の会長で九州大学の清水洋名誉教授は、
「本格的な火山活動の兆候はあまり見られないものの、心配な火山だ」とし、
今後、比較的規模の小さな水蒸気噴火が発生するおそれがあると説明しました。
山体の浅い場所で起きる水蒸気噴火の場合、
その前兆が噴火直前に出ることがあり、
事前に警戒を呼びかける情報を出すことができない可能性があるため、注意してほしいとしています。
「北海道駒ヶ岳」は現在、5段階の噴火警戒レベルのうち一番下のレベル1「活火山であることに留意」です。
気象庁によりますと、火山性地震は去年12月に31回、先月に26回発生していて、1か月間に30回以上観測されたのは1990年4月の61回以来だということです。
また、山頂に設置している監視カメラによる観測では、「昭和4年火口」で2021年ごろから噴気が観測される頻度にわずかな増加傾向が認められています。
一方、地下の熱水やマグマなどの動きを示すと考えられる火山性微動は観測されていないということです。
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