■前立腺内の血液は背骨(椎骨:ついこつ)の中を走る椎骨静脈を通って、心臓に還流
・前立腺がんの進行(悪化)に伴い
⇒椎骨静脈によって
⇒背骨に転移し易い

出典:NPO法人腺友倶楽部 / 一般社団法人日本泌尿器腫瘍学会 / 公益社団法人 日本放射線腫瘍学会 Mo-FESTA CANCER FORUM(モーフェスタキャンサーフォーラム)2024(男性がん総合フォーラム)
講演1「前立腺がんの検査・診断とリスク別治療戦略~過剰治療を避けるために~」 小路 直(東海大学医学部付属病院 腎臓泌尿器科教授)
<参考情報>



■2020年、前立腺癌の骨転移検出の目的のみに限定して保険適応
・適応条件
①未治療で PSA ≧ 10ng/mL、かつ直腸診陽性または Gleason スコア ≧ 8 の前立腺癌症
例、および骨転移を示唆する症状のある前立腺癌症例の骨転移検索
②前立腺癌骨転移治療時の経過観察
<参考情報>

※DWIBS:別途加算で約1,800円程度、概ね1万円以内



本邦の前立腺癌診療ガイドライン 2016 では未治療症例で PSA ≧ 10ng/mL、かつ直腸診
陽性または Gleason スコア ≧ 8 の症例、および骨転移を示唆する症状のある症例におい
ては、骨シンチグラフィが推奨されており 、画像診断ガイドライン 2016 では PSA ≦
10ng/mL、Gleason スコア ≦ 7 の低リスク患者では骨シンチグラフィを避けるべきである
が、有症状例や治療後の PSA 再燃例では施行を考慮してもよいとしている 。
本検査の適応はこれに準ずるものとする。
■DWIBS vs 骨シンチの評価判定比較

■治療効果の判定例
・早期効果判定→適時治療介入

■DWIBS(全身拡散強調MRI)における転移性前立腺がんの活動性病変の評価について
<Microsoft Copilot回答>
- 骨転移の評価:
- 前立腺がんは骨転移が多いですが、DWIBSは骨髄内の腫瘍活動性を反映します。
- 従来の骨シンチグラフィーでは困難だった造骨型骨転移の活動性評価が可能です。
- 骨髄内の細胞密度を画像化することで、治療効果の判定にも役立ちます。
- 治療効果のモニタリング:
- PSA値の変化だけでなく、DWIBSを用いることで転移病変ごとの治療効果を直接評価できます。
- 活動性病変の広がりを最大値投影像(MIP)やFusion画像で視覚的に確認することが可能です。
- オリゴ転移がんの特定:
- 転移箇所が限られたオリゴ転移がん(転移が3箇所以下)の患者において、DWIBSは活動性病変を的確に同定し、局所治療の計画に役立ちます。
- 非侵襲性と安全性:
- 放射線被曝や造影剤を使用しないため、患者への負担が少なく、繰り返し検査が可能です。
※DWIBSは、転移性前立腺がんの活動性病変を評価するための強力なツールであり、治療戦略の決定や効果判定において重要な役割を果たします。


■放射線治療(オリゴ転移の場合)の道が開ける
・従来の画像診断(CT、骨シンチ)では転移箇所が不明な為
⇒ホルモン療法以外の治療は無かった

■PSMA-PET(保険外診療:自己負担/¥25万円)
・小さな病変を検出できる
⇒具体的な行動・意識決定が出来る
※CT、骨シンチでは検出できない小さな病変

■骨シンチでは転移巣は不明
・PSMA-PETにて疑いが見出す事ができた
