🔳運動強度を高める歩き方「レッツ・メッツ・アップ!」
メッツが上がればエネルギー消費量が変わる。
普段の歩き方を改善してメッツアップしょう。
出典:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト
◆生活活動の活動量単位:メッツ
・家庭菜園における活動量も分かる(農作業、スコップで畝作り(雪かき)に読み換える等)
・メッツを使って『脂肪1kgを消費(減量)する』ための運動量(時間)を計算する
⇒1kg減量するために必要な運動時間(h)=7,000kcal÷体重(kg)÷{強度(メッツ)ー1}
⇒体重65kg、ウォーキング(3.0メッツ)を行う場合の1kg減量する必要運動時間
⇒7,000kcal÷65÷{3ー1}=53.854
⇒65㎏の人が1㎏減量するためには54時間のウォーキングが必要になる。
・1日、1時間のウォーキングを週4日行う場合、1週間で4時間となるので
⇒54時間÷4時間=13.5(週間)
※1カ月=4週として3.4カ月で1kgの減量をする事になる。
🔳適正なエネルギー摂取と栄養バランス
・適正なエネルギー量摂取計算
適正エネルギー量(kcal/日)=標準体重(kg)✕身体活動量(kcal/kg)
⇒標準体重(Kg)=身長(m)×身長(m)×22・・・理想のBMI(22)
(例)身長170cm 軽労作の場合 身体活動量28Kcal/kgとすると
1.7(m)×1.7(m)×22=63.6kg (標準体重)
63.6kg(標準体重) ×28(Kcal)=1,781 Kcal
エネルギー摂取量 約1,800 Kcal/日。
◆三大栄養素バランス構成(エネルギー消費量測定:間接法)
人間は安静時に1分間で250mLの酸素O₂を取込み、様々な代謝反応を行い、結果として1分間に200mLの二酸化炭素CO₂産出している。
・呼吸商=0.8(200mL/min÷250mL/min)
人間は三大栄養素である「炭水化物」「タンパク質」「脂質」を呼吸によって得た「酸素O₂」を利用してエネルギー(ATP)を作り出す。
このエネルギー(ATP)が生きていく力になり、エネルギー(ATP)を作り出す過程で「二酸化炭素CO₂」が作られ、体外に吐き出される。
注:脂肪は大きな分子だから利用する時に酸素O₂が約80個必要。
一方、糖質の代謝は6個の酸素O₂で事足りるの効率が良い。
だから人間は運動中に糖質をより多く使う。
というわけで、アスリートは1日のエネルギーの70%以上を炭水化物で摂る必要がある(森谷先生)
・三大栄養素摂取比率を計算
摂取構成割合を糖質60%、脂質30%、タンパク質10%で計算してみると
呼吸商(RQ)はほぼ0.8(0.77)近くなる。
尚、肥満と関係が深く、糖尿病の原因の一つでもある「内臓脂肪の蓄積」プロセスは
上図のプロセスで脂肪細胞が
活性酸素(一重項酸素¹O₂)により酸化され
『過酸化脂質=肥大化脂肪細胞』になる酸化メカニズムの事例紹介もある。
このメカニズムを理解する為に
・細胞にとって有害な『活性酸素(一重項酸素¹O₂等)』の発生プロセスと発生箇所の確認が必要。
・又、活性酸素が引き起こす免疫自己疾患(サイトカインストーム=免疫の暴走)は恐ろしい。
◆免疫の二面性:自己免疫疾患(免疫の暴走=サイトカインストーム)
・本来守るべき自身の正常な細胞や組織を『異物』として認識し、攻撃する事で病気を発症させる。
■前田 浩先生の発表資料:食品機能によるがん予防―特に野菜の重要性―(一部抜粋)
https://www.hosp.mie-u.ac.jp/epidemiology/_src/2177/AokiVol10_pc.pdf
⑵ 発がんの原因と予防と活性酸素の諸問題
筆者は、癌の治療法の研究以外に、微生物感染の分子病理学/炎症のメカニズムの研究を行ったが、後者の研究において、活性酸素(O2・―, ROS)の生成メカニズムを明らかにした。
その過程で、スーパーオキサイド(O₂)と一酸化窒素(NO)が
感染や炎症局所で同時に生成し、
その両者が次なる、O2・― (スーパーオキサイド) + NO の反応が急速に進行し、
パーオキシナイトライト(過酸化亜硝酸、ONOO―)が生成することを見出した。
これが極めて強力な変異原性(突然変異原性)を持つこと、
すなわち、これが DNA や RNA のニトロ化、DNA/RNA 鎖の酸化、あるいは切断を生ずることを明らかにした。
注)別発表資料『癌研究における分子生物学パラダイムの苦悩40年にわたる苦戦の経験から原点回帰へ』より
筆者(前田)らは1980年代後半にインフルエンザウイルスによる肺炎の原因をマウスのモデルで解析していた(6).われわれの興味はこの肺炎でマウスを死に至らしめている病原因子(分子)は何かということである.つまり,分子生物学的証拠の裏づけによって,病原分子(物質)を見極めるための研究である.
そのマウスを死に至らしめるウイルス性肺炎において,ウイルスそのものが病死の原因であれば,肺のウイルス量は致死的になるほど増加し,死期に至って最高値になるはずであった.
微生物学における最も基本的な「コッホの原理」で言えば,もしある病気の原因が,ある特定のウイルスであれば,その同じウイルスがその感染局所から必ず発見(同定)されるはずである.
しかし,驚いたことに,われわれのインフルエンザウイルス感染症モデル(マウス)の肺の局所を調べてみると,感染直後からウイルス量は漸増してくるが,死に至る極期にはウイルスは発見されないのである.それでは何がウイルスを殺した犯人(病原分子)かという謎が残った*5.
われわれは多面的に分子レベルで検討した結果、
肺胞中に活性酸素(O2・−)の過剰産生(正常の200~600倍も)が起こっていることを発見した.後に一酸化窒素(NO)という単純な分子も同時に過剰生成していることも見いだした(7, 8).
そこでこれら ROS などを中和することは、変異細胞の生成に対して重要な予防になると考えられる。
◆ファイトケミカルをスープで摂取(野菜スープの摂取)
このような予防機能をもつ ROS や RNS を中和する食品成分を摂取するよう心がけることは、大変重要である。
以下、そのような観点から、野菜の摂取による、癌予防、メタボ疾患(糖尿病、高血圧、高コレステロール血症、骨粗しょう症、肥満など)の予防を論じたい。また、食事の内容が大切なことは勿論であるが、運動もそれに劣らず重要であることを申し添えたい。
毎日の食事に野菜スープをとり入れることは、老化予防やさまざまな生活習慣病の予防に確実につながるといわれている。
老化をはじめ心臓病、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)やがんなどの生活習慣病には、活性酸素がかかわっている。
ファイトケミカルが溶け出した野菜スープをとることにより、活性酸素の害を効率よく退けることができるからです。
さらにまた、野菜スープは毒性の強い油の活性酸素(過酸化脂質ラジカル)の害も防ぐと考えられます。
ウシやブタなど赤身の肉や、揚げ物、炒め物などの高脂肪食が大腸がんや動脈硬化、高脂血症(脂質異常症)の原因といわれています。
脂質の多い食事をとると、血液中の脂質が増えます。
脂質が活性酸素によって酸化されると過酸化脂質ができます。
内臓にたまった過酸化脂質は、赤身肉などに含まれている鉄と反応して脂質ラジカルに変化します。
脂質ラジカルは、活性酸素のなかでも、とりわけ寿命が長く、体内をぐるぐるまわり続け
て細胞に対する毒力として細胞やDNAを傷つけます。
大腸の便のなかで脂質ラジカルが慢性的に発生すると、大腸炎から、さらには大腸のDNAを傷つけ大腸がんを引き起こします。
野菜スープは、
この凶悪な脂質ラジカルも消去し、
遺伝子の損傷や細胞のがん化の促進(プロモーター作用)を抑えることを、
私たちは実験で証明しています(Carcinogenesis (2013)34, 2833)
注)ミトコンドリア内の電子伝達系で生成する活性酸素種:一重項酸素¹O₂、スーパーオキシドラジカルO₂⁻・、過酸化水素H₂O₂、ヒドロキシルラジカル・OHは酸素分子O₂(三重項酸素³O₂)の4電子e⁻還元過程で活性酸素が生まれる。詳細内容は主タイトル『活性酸素&抗酸化酵素(ミトコンドリア内)』及び「抗酸化食品摂取&筋力を使う生活活動」で生活習慣病(主に糖尿病)の改善を図る にて記載。
注:野菜スープにする意義についての詳細な内容は主タイトル『活性酸素と抗酸化酵素の相互作用及び抗酸化食品摂取で生活習慣病の改善を図る』のサブタイトル「①消化の観点から『野菜スープ』は生野菜より抗酸化力を格段に高く摂取かつ慢性炎症(内臓脂肪肥大等)も抑える」にて記載