⑤-4-2-7.病理学的指標(再発しやすいガン細胞)

病理学的指標(再発しやすいガン細胞

・Gribriform(クリブリフォーム)といわれる

顔つき悪いガン細胞

cribriformには、篩状(しじょう)という意味があります。

病理学では、

細胞が成長して細胞間に小さな穴のパターンを形成して結合した状態を「篩状」と表現します

・IDCP(導管内浸潤)

前立腺にガン細胞がさぁっと入り込む

<参考情報>

■全摘手術前に既に転移

・IDCPありの再発率

3年後:48.6%

⇒5年後:55%

<参考情報>

出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpnjurol/108/1/108_5/_pdf

グレード5(グリソン分類)場合でも再発が高まる因子

断端陽性

前立腺の切断部の端部にガン細部がある

生検ガン陽性率≧47.2%

⇒生検で10本の針の内5本がガン細部あり

グレード5の予後不良比較

断端陽性生検ガン陽性率≧47.2%の両方の因子を持っている場合

全摘手術前に転移を起こしていると推測される

■再発(PSA値上昇)

PSMA-PET(保険外診療:自己負担/¥30万円程度)

小さな病変を検出できる

⇒具体的な行動・意識決定が出来る

CT、骨シンチでは検出できない小さな病変

■PSMA-PET検査

初期病気診断をより正確に

再発部位をより正確に診断

PSMA-PETによるPSAの値<0.5未満

再発の発見率:約40%

注:再発の閾値(手術:0.2,放射線:2.0)

※PSMAーPETとは前立腺ガン特異タンパク質を検出するPET検査

事例

CTではリンパ節転移が発見できず

PSMA-PETでは矢印部の転移部位を発見

全医者が待ち望んでいる検査

放射線治療の選択肢が取れる

ガン細胞の部位が特定できる

ガン細胞の部位が特定できなければホルモン療法になる

■現在の標準的な検査の流れ

全身MRI

全身MRIの価値(保険収載)

骨シンチグラムでは移転を発見できず(A)

全身MRIでは第3腰椎と左腸骨転移を発見

PSMA-PET(非保険)

前立腺特異的膜抗原

CTではリンパ節転移が発見できず

PSMA-PETでは矢印部の転移部位を発見

全医者が待ち望んでいる検査

入口の検診を間違わない事