■ガン細胞生成プロセス

■DNA修復機能

■PSA値検査
出典:札幌医科大学 前立腺癌 前立腺がんの罹患率推移
https://web.sapmed.ac.jp/uro/files/lecture/junior/note_2024-11-01.pdf


<参考資料>



■PSAは前立腺「ガン」特異的ではない

<参考情報>
◆PSAが上がる原因
・前立腺がん
⇒前立腺にガンができると、癌が前立腺の中で増殖していきます。
⇒癌はその過程で血管を新しく作る血管新生ということをします。
⇒新しく癌が作った血管というのは非常に脆いので、壊れやすいのです。
⇒ですので、ちょっとした衝撃や排尿の刺激で血管が破れて出血してしまいます。
⇒その際に前立腺の中のPSAが血液中に漏れ出てくるため、前立腺がんがあると血中のPSA濃度が上昇します。
⇒基本的にはPSAの値が高くなればなるほど、前立腺がんが進行していると考えられます。
※ガン細胞の『新生血管』生成プロセス
・生成目的
⇒ガン細胞が血管より栄養・酸素を吸収し、
⇒ガン細胞を増大・増殖させる

参照先:『活性酸素と抗酸化酵素』の相互作用及び「抗酸化食品摂取」で生活習慣病(糖尿病等)の改善を図る サブタイトル ②-1.ガン化学療法に一大革命を起こし得る『EPR効果』と『DDS』~副作用が起きない仕組みとQOLの向上~
・前立腺肥大症

⇒前立腺肥大症でもPSAの値は上昇します。
⇒前立腺肥大症は前立腺が肥大し、大きくなっていく病気です。
⇒前立腺が大きくなることで尿道を圧迫し、おしっこの勢いが悪くなったり、頻尿(おしっこの回数が多くなる)になったり、おしっこが出なくなったりする(尿閉)方もいらっしゃいます。
⇒前立腺が大きくなることで、前立腺の血管も太く大きくなり、出血しやすい状態が起こります。
⇒そうすると前立腺の中のPSAが血液中に漏れ出てくるため、
⇒前立腺肥大症の方はPSAの値が必然的に高くなってしまいます。
・前立腺炎
⇒前立腺炎には急性細菌性前立腺炎と慢性前立腺炎があります。
⇒特に急性細菌性前立腺炎ではPSAの値が大きく上がります。
⇒急性細菌性前立腺炎は、前立腺の中に細菌感染を起こし、大きな炎症をきたします。
⇒そうなると、前立腺の組織が壊れ、血管も破れるため、前立腺内のPSAが血液中に大量に漏れ出てきます。
⇒急性細菌性前立腺炎の治療は抗生物質の投与になります。
⇒慢性的に前立腺に炎症を起こしている慢性前立腺炎に対する治療は、抗生物質や漢方薬の治療になります。

■PSA検査+αアルファ検査で前立腺ガンの診断精度を高める


出典:株式会社 宮崎


■MRI診断の特徴
・高リスクのガンは発見し易い
・低リスクのガンは発見が難しい

■マルチパラメトリックMRI
・MRI-超音波 弾性融合画像ガイド下前立腺生検生検の画像データ









<参考情報>
■PSAをさらに詳しく見る以下のような方法
(生検を行うかどうかの参考になる)
◆PSA F/T比(free PSA/total PSA)
・PSAにはたんぱく質と結合しているもの(PSA-ACT)と
・PSAにはたんぱく質と結合していないもの(free PSA)
がある。
・前立腺肥大症では
⇒PSA freeの比率が高くなり、
⇒その比率が20%以上ならばがんの可能性は低いと言われています。
※例えばPSAが5.0 ng/mLで、Free-PSAが1.0 ng/mLだった場合、1.0÷5.0×100=20%と計算
例えばPSAが5.0 ng/mLで、Free-PSAが0.2 ng/mLだった場合、0.2÷5.0×100=4%と計算
・前立腺がん細胞の中にはFree-PSAが少なく、
⇒一方良性の前立腺細胞にはFree-PSAが多く含まれることが知られており、
⇒これを利用してこの数値をがんの診断に用います。
・つまりPSA FT比が小さい(Free-PSAが少ない)ほど、
⇒前立腺がんが存在している可能性が高く、
・PSA FT比が高い(Free-PSAが多い)ほど、
⇒前立腺肥大症や炎症などのがん以外の原因でPSAが上昇している可能性が高いと判断します。
<参考情報>

出典:https://ohori-hosp.jp/division/urology/psa/
・PSA FT比が
⇒10%未満であれば前立腺がんの可能性が高く、
⇒20%以上であれば前立腺肥大などによるPSA上昇の可能性が高いと言われています。
⇒前立腺肥大症でPSAが上昇している場合にはFT比が30%以上となることもあります。
⇒10~20%の間の場合、グレーゾーンでどちらとも言えません。
⇒FT比のみで前立腺がんの有無を診断することはありませんが、
⇒生検をするかしないか決定するために参考にすることがあります。
⇒最終的にはMRIなど他検査の結果とあわせて、前立腺がんの可能性を判断していきます。
◆PSA密度
・前立腺が肥大していれば、がんでなくてもPSA値は高くなります。
⇒PSA値を前立腺の体積で割り、
⇒その数値が0.15以上の場合は
⇒がんの可能性が高いと言われています。
◆PSAの進行速度
⇒定期的な検査で、PSA値の変化を見ます。
⇒1年間にPSA値が0.8ng/mL以上増えると要注意です。
出典:https://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/info/data/lecture_124.pdf
<参考情報>












出典:金沢大学学術情報リポジトリKURA Free/Total PSA比を使用した前立腺がん検診の検討
<参考情報>

■PSAは前立腺「ガン」特異的ではない

■PSA診断の問題点

■S2,3PSA検査(2024年保険収載)
・二次検査で生検適応を絞り込む

・PSAも糖タンパク質

・S2,3PSA検査は糖タンパク質・糖脂質の糖鎖に注目
⇒細胞のガン化で糖鎖変化する

・糖鎖の変化を識別する
⇒非ガン型:S2,6PSA
⇒ガン型:S2,3PSA

・ガン型S2,3PSAの割合を算出

・統計検定
「90%の感度を維持しながら、36〜37%の針生検回避を期待できる」

・PSAを用いたガン検出手法

■進行前立腺ガン細胞内におけるPSA生成メカニズム
・アンドロゲン応答タンパク質

・T(テストステロン)が
⇒前立腺ガン細胞内の5α還元酵素により
⇒DHT(活性型テストステロン)に変換され
⇒DHTがAR(アンドロゲン受容体)に結合する
・活性化されたAR(アンドロゲン受容体)が
⇒PSAのDNAの核内に結合し
⇒DNAからmRNAになって
⇒PSAというタンパク質になる
⇒最終的に前立腺から漏れたPSAが血管内に流れる



<参考情報>






・全身MRI(WB-MRI/DWIBS)
⇒保険適用
※全身MRI(WB-MRI/DWIBS)が出来る施設は極めて限られている。

・PSMAーPETは保険適用ではない
⇒従来分からなかったガンが確認できる
※PSMAーPETとは前立腺特異タンパク質を検出するPET検査
⇒海外で普及している


・早期発見、治療が重要









■グリーソン・スコア別の予後





■ホルモン療法

<参考情報>

■男性ホルモン(アンドロゲン)内の
・テストステロンが90%占め
⇒精巣から主に分泌される
⇒これが前立腺ガン細胞に入り込み
⇒ガン細胞内のAR(アンドロゲン)受容体が待ち構えている
⇒T(テストステロン)は直接ARに結合するのではなく
⇒T(テストステロン)は5α還元酵素によって
⇒DHT(ジヒトロテストステロン)に変換されて
⇒AR(アンドロゲン)受容体に結合する
⇒ガン細胞の核の中にDNA(2重螺旋)があり
⇒DHTAR受容体がDNA内で
⇒ガン細胞のタンパク質を生成、増加をさせ
⇒PSAが上昇し
⇒画像診断でガン細胞が分かるまで成長する
出典:https://www.youtube.com/watch?v=WPD-2DMALbQ&t=1872s&ab_channel=CancerChannel










■DNA解析
・正常細胞の突然変異
⇒DNA修復機能回復




