■前立腺がんの治療を受ける際に 知っておきたいこと 〜病歴19年の患者からの伝言 〜 武内 務 氏の動画紹介
■治療のための医療情報は結論のみ開示
・結論に至る情報は殆ど開示されず
⇒情報が少ないので(生検の病理報告書)
⇒全貌が分からない
⇒患者側からの質問が出来ずらい
<対策:個人的な見解>
・患者側が情報を収集・まとめをすべきである
⇒マトリックス図のように升目に応じた判断指針を事前準備する事

■前立腺ガンの医療環境
・両科の意見や情報を直接知りたい
⇒泌尿器科と放射線科の医師が同席する態勢を取る病院は少ない
⇒泌尿器領域(医師)が壁になり
⇒後ろの放射線領域(医師)が見えない

■誤誘導?
・同じ放射線治療でも別物(勘違いを起こしやすい)
⇒全摘手術前に行う放射線治療(高精度・高線量照射)
⇒全摘手術された後の再発(照射範囲がぼんやり、低線量照射)
※放射線医師なら違いが分かるが、
⇒泌尿器科医師では放射線治療に関する認識にバラツキがある
・放射線治療後の再発
⇒薬物療法(ホルモン療法)以外に
⇒小線源治療も検討に乗る
<個人的見解>
・根治を指針にしないと判断が揺れる
⇒再発の可能性の要因を事前に把握しておく事
🔶生検後の診断確定画像検査の限界
・CT検査(リンパ節転移):8㎜以上の腫瘍サイズ
⇒リンパ節ガンの平均サイズ:1.8㎜
・骨シンチで表示できる転移には限界(転移の見逃し)がある
・DWIBS法は8.5mm以上のリンパ節転移を検出するのに適しているとされています。
・超音波検査では約5mm以上のリンパ節転移を検出することが可能
⇒ただし、検出精度は使用する機器や技術、検査を行う医師の経験によっても異なるため、より小さな転移を見逃す可能性もあります。
・MRI検査では約8mm以上のリンパ節転移を検出することが可能
・PET-CT検査では約4mm以上のリンパ節転移を検出することが可能

■限局ガンの場合の告知
🔶本当に限局ガンと言えるの?

■限局ガンと診断された確率
◆日本版ノモグラム
・限局ガンでない確率のうが圧倒的に多い
⇒小さな浸潤ガンとか
⇒小さなリンパ節転移が飛んでいる等
(CT検査、MRI検査で検出できない現状が有る)
・全摘手術で
⇒目では見えない浸潤ガンとかリンパ節転移を
⇒どれだけ取れるか?
(個人的見解:小さな浸潤とリンパ節郭清を意識している外科医が必要)
◆中間リスク
・限局ガンの確率:38%
⇒限局ガンでない確率:62%(被膜外浸潤等に進行してる)
◆高リスク
・限局ガンの確率:26%
⇒限局ガンでない確率:74%(被膜外浸潤等に進行してる)

◆手術しても再発(浸潤ガン・リンパ節転移)を認識して
・手術⇒放射線⇒薬物療法の流れを事前に告知
⇒根治治療が提示出来ない現状(現実)に直面して
・副作用
⇒各ステップ毎に足し算的に増加
⇒QOLの低下

■専門医の意見もいろいろ
・対応して医師の経験背景による
⇒知識・体験に濃淡がある

■SDM(シェアド・デシジョン・メイキング)
・患者と医師が対話うぃ通じて情報を共有しながら
⇒治療法(解決策)を見つける努力をする

■価値観の違い
・重視する事の相違

・重視する事の相違

■対話

<参考情報>


■病期診断
・ステージ診断(CT、MRI、骨シンチ検査に基づいて)
⇒限界がある(ファジーな判定になる)
⇒手術してみないとリンパ節転移は分からない

・CT検査によるリンパ節転移判定の限界
⇒CTでは8mm以上でないと映らない
⇒下図CT画像:左内腸骨12㎜(リンパ節転移の疑いが濃厚)
⇒炎症の場合もあるが

・高リスク症状におけるリンパ節転移率の推移と大きさ
⇒転移の平均的大きさ:1.8mm
⇒大半のリンパ節転移をCT検査で見逃している(再発因子)

・MRI検査の限界
⇒MRI検査で病期はcT3aと評価したが
⇒手術後の標本を調べたらpT2c(MRI検査は過剰診断だった)

・骨シンチ


■BONENAVIで色表示
⇒骨転移部位を赤色表示
⇒骨転移量の程度把握

※BONENAVI
骨シンチグラフィーの画像データから ANN(Artificial Neural Network)、BSI(Bone
Scan Index)、Hs(Hot Spot) の 3 つの指標を算出
・ANN(Artificial Neural Network)
⇒ソフトに組み込まれたデータベースを基に対象症例の異常集積の確率を 0 ~ 1 までの数値で自動的に算出・表現したもので、
⇒1 に近いほど転移がある疑いが濃厚になります。
・BSI
⇒赤で示された転移リスクが高い高集積部位の面積の合計に係数を掛け全体の骨面積で割ったパーセンテージで表示し、
⇒骨転移量の割合を示す指標です。
⇒BSI では 0 %で転移なし、0.5 5 % で概ね転移があり、5 % 超ではほとんど全身に転移があると考えられます。
⇒00.5% では画像を踏まえ慎重な判断が必要となります。
・Hs
⇒全身骨における高集積部位の数で、数値の変動は経過観察や治療効果判定に利用できます。
特に骨転移の頻度の高い前立腺癌では、診断時のBSI、BSI の変化のいずれも全生存率との相関が認
められており、前立腺癌診療ガイドライン (2016 年 )にも BSI の有用性が言及されています。
PSA に加えBSI による評価を行うことで、より正確に前立腺癌骨転移症例の治療効果判定や予後予測が可能となると考えられます。
画像出典:講演5「進行前立腺がん治療におけるPSA検査の落とし穴と画像診断」溝上 敦(金沢大学附属病院 泌尿器科 教授)
<参考情報>

■全身MRI(DWIBS:ドゥイブス)ならガン細胞が発見できた
・従来の画像検査:骨シンチで発見できないガン細胞
⇒限局ガンと判断していた
⇒既に脊椎に転移していたのを見逃していた
※転移部には放射線治療に関する前向き臨床試験(三重大)


・全身MRI(WB-MRI/DWIBS)
⇒保険適用
⇒骨転移が無ければ
⇒骨は表示されない
⇒右図より全部の骨に転移している事が分かる
⇒抗がん剤で対応
※全身MRI(WB-MRI/DWIBS)が出来る施設は極めて限られている。
※DWIBS(ドゥイブス)は比較的新しい検査法であるため、がん発見率など精度についてはデータを蓄積している段階ですが、DWIBS(ドゥイブス)とPET−CTを比較した場合、がんに対する「診断能力に大きな差異はない可能性が高い」とする報告があります*9。
また、2020年には前立腺がんの骨転移を調べる検査として保険診療の対象となったほか、ヨーロッパでは骨髄がんを調べる際に最初に行う検査として認定されています*4。
子宮体がんや卵巣がんなどの転移を調べる検査としても、造影剤を使用したCTと比較し遜色ない結果が得られたとの報告もあり*7、有用性が評価されてきています。
・DWIBS(ドゥイブス)はMRI装置を使用するため、受診にはMRI検査と同等の注意事項があります。
・経験豊富な医師が読影しているかどうか
DWIBS(ドゥイブス)は比較的新しい撮像法であることもあり、画像を読影する医師にはより専門的で高度な知識が必要です。熟練した医師が読影しているかどうか調べるときは、日本医学放射線学会認定の「放射線科専門医」が在籍しているかどうかチェックしましょう。
(出典:https://www.mrso.jp/mikata/862/)

画像出典:講演5「進行前立腺がん治療におけるPSA検査の落とし穴と画像診断」溝上 敦(金沢大学附属病院 泌尿器科 教授)
■全身拡散強調MRI(DWIBS)
・CT、骨シンチに比べ感度が良い
⇒局所再発、および転移(リンパ節、骨、内臓)を同時に診断
⇒治療効果判定、経過観察にも有用

※千葉大医学部付属病院(千葉大学病院/放射線部)
https://www.ho.chiba-u.ac.jp/dept/houbu/modality/mri
小児領域にて記載
主に頭部や腹部の検査を行っており、生後まもない新生児から撮像することができます。特殊な検査としては、冠動脈撮像や全身DWIBS撮像があります。冠動脈撮像は、川崎病患者に対し造影剤を使用せずに冠動脈瘤の評価を行うことができます。
全身DWIBS撮像は造影剤を使用することなく、全身の腫瘍の検索や治療効果の判定を行うことができます。

出典:⑤-4-2-7.リンパ節CT・骨シンチグラフ・全身MRI(WB-MRI/DWIBS:限定された病院/千葉大医学部付属病院)
■全身拡散強調MRI(DWIBS)
■全身拡散強調MRI(DWIBS)法は、
・前立腺がんのリンパ節転移の検出に有効
⇒DWIBS法は、がん組織を明瞭に描出し、周囲の正常組織の信号を抑制するため、がんの診断に優れています。
⇒特に、骨転移やリンパ節転移の評価において有用であり、治療効果の判定や経過観察にも使用されています1。
⇒DWIBS法は、放射線を使用せず、造影剤も不要であるため、患者にとって負担が少ない検査法です。また、検査時間も短く、全身のがん病変の拾い上げが可能です。
<参考情報:Microsoft Copilotの回答>
・DWIBS法は8.5mm以上のリンパ節転移を検出するのに適しているとされています。
・超音波検査では約5mm以上のリンパ節転移を検出することが可能
⇒ただし、検出精度は使用する機器や技術、検査を行う医師の経験によっても異なるため、より小さな転移を見逃す可能性もあります。
・MRI検査では約8mm以上のリンパ節転移を検出することが可能
・PET-CT検査では約4mm以上のリンパ節転移を検出することが可能

・CT検査によるリンパ節転移判定の限界
⇒CTでは8mm以上でないと映らない
⇒下図CT画像:左内腸骨12㎜(リンパ節転移の疑いが濃厚)
⇒炎症の場合もあるが

■全身拡散強調MRI(DWIBS)の概要
DWIBS(Diffusion-weighted Whole-body Imaging with Background body signal Suppression)は、2004年に日本人医師によって開発されたMRI技術です。この技術は、放射線を使用せずに全身のがんを検出するための画像診断法です2。
DWIBS法の主な特徴は以下の通りです:
- 放射線被ばくなし:DWIBS法は放射線を使用しないため、被ばくのリスクがありません。
- 造影剤不要:造影剤を使用せずに撮影が可能です。
- 短時間で検査可能:検査時間は約30分程度で、待機時間も不要です。
- 高感度:がん組織を明瞭に描出し、周囲の正常組織の信号を抑制するため、がんの診断に優れています。