https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/rinji/index3.html
■「南海トラフ地震臨時情報」被害想定地域で認知 3割に届かず
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231231/k10014304091000.html
上記URL出典:NHK 2023年12月31日 5時20分
・この情報の運用が2019年に始まってから4年経過
⇒国はことし7月から10月にかけて全国のおよそ3万人にアンケート調査を行いました。
⇒その結果、激しい揺れや津波が想定される地域に住む1万6000人余りのうち、
⇒臨時情報を「知っている」と答えたのは28.7%と、
⇒3割に届かなかったことがわかりました。
■南海トラフ地震臨時情報とは
・「南海トラフ地震臨時情報」は、
⇒南海トラフ沿いで異常な現象を観測された場合や
⇒地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合等に、
⇒気象庁から発表される情報です。
🔶情報名の後にキーワードが付記され
⇒「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」等の形で情報発表されます。
■ゆっくりすべり(スロースリップ)
出典:https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/nteq/nteqword.html 気象庁
出典:https://www.youtube.com/watch?v=7tfLjMCn4vI 2021年注目ニュースのウラ側 【地震研究最前線】今年も相次いだ地震…懸念される南海トラフ 前兆を捉えるための最新研究に迫る
出典:https://www.youtube.com/watch?v=2EReI1NBDn0&t=12s 「スロースリップ」は巨大地震の前触れか~
・GNSS-音響測距結合方式による海底地殻変動観測 (以下、GNSS-A 観測、図2)の技術開発と定期的な観測
⇒海底の㎝レベルの地殻変動を検出することが可能になった。
図2 GNSS-音響測距結合方式による海底地殻変動の観測システム(GNSS-A 観測)
出典:https://www1.kaiho.mlit.go.jp/info/press/2020/20200116.pdf 観測の困難な海底下における「ゆっくりすべり」を検出~南海トラフ地震発生過程の解明に前進~ 東京大学&海上保安庁 令和2年1月
出典:https://www.youtube.com/watch?v=7tfLjMCn4vI 2021年注目ニュースのウラ側 【地震研究最前線】今年も相次いだ地震…懸念される南海トラフ 前兆を捉えるための最新研究に迫る
■スロースリップと大地震の相互作用事例(メキシコ)
出典:https://www.youtube.com/watch?v=7tfLjMCn4vI 2021年注目ニュースのウラ側 【地震研究最前線】今年も相次いだ地震…懸念される南海トラフ 前兆を捉えるための最新研究に迫る
■大地震とスロースリップの相互作用を解明-メキシコにおける3つの大地震の連鎖的発生のメカニズム
概要
国立大学法人京都大学防災研究所の伊藤喜宏准教授、西村卓也准教授らは、メキシコ国立自治大学、米国ロードアイランド大学、カリフォルニア大学サンタクルズ校らと共同で、メキシコで発生した大地震とスロースリップの地殻変動及び地震計記録を解析しました。
その結果、2017 年から 2019 年にかけてメキシコで発生した3つの大地震とスロースリップの連動と2つの関連性を明らかにしました。
プレート境界等で繰り返し発生する大地震が、
周囲で発生するスロースリップにより誘発されることや、
逆に地震が周辺のスロースリップを誘発することなど、
大地震の発生サイクルでは、
スロースリップが大地震の発生に大きく影響すると考えられています。
スロースリップによる巨大地震の誘発や、大地震によるスロースリップの誘発現象などはこれまで、個別にいくつかの地域でそれぞれ報告されてきましたが、
巨大地震とスロースリップの相互作用を詳しく調べた研究はこれまでにほとんどありませんでした。
メキシコ合衆国のゲレロ州の太平洋沿岸部のゲレロ地震空白域周辺の GNSS 及び地震観測網を強化し、2017-2018 年にかけてメキシコ中南部で発生した 3 つの大地震およびその周辺で発生したスロースリップの同時観測に成功しました。
観測された地殻変動データの解析の結果、
M8 クラスのスラブ内巨大地震がプレート境界の力学的特性を大きく変化させて、
付近で定期的に発生しているスロースリップの発生サイクルを大きく変化させ、
さらにスラブ内及びプレート境界で発生した M7 クラスの2つの大地震を誘発するなど、
大地震とスロースリップの相互作用として一連の活動が説明できることを示しました。
1. 背景
メキシコ太平洋沿岸部では、ココスプレートが北米プレートの下に沈み込み、2つのプレートの境界部では繰り返し大地震が発生しています。
また時折、沈み込むプレートの内部(スラブ内)でも被害を及ぼすような大地震が発生しています。
さらに、プレート境界部における地震発生域の深部延長では、4-5 年間隔で繰り返しスロースリップ(※1)が発生しています。
この地域では 2017 年 9 月 8 日にチアパス州テワンテペック湾で Mw(マグニチュード)8.2 のスラブ内地震(テワンテペック地震)、
同年 9 月 19 日にはメキシコシティ付近で Mw7.1 のスラブ内地震(プエブラ地震)、
そして 2018 年 2 月 16 日にはオアハカ州沿岸部で Mw7.2 のプレート境界地震(ピノテパ地震)が発生しました。
3つの大地震の続発には、地震やスロースリップ間の相互作用を含むなんらかの影響があるものと推測されていましたが、それらの関係性は十分理解されていませんでした。
2.研究手法・成果
日本とメキシコによる共同国際観測としてゲレロ州に設置された観測点を含む 57 点の GNSS 観測点の連続変位データを用いた解析により、ココスプレートと北米プレート境界部におけるスロースリップのすべり、大地震後の余効すべり、およびプレート間固着率(※2)の時間発展を求めました。
解析には、日本とメキシコの共同研究として開発された解析コード ELADIN を用いています。
解析の結果、
2017 年から 2018 年にかけて太平洋沿岸部及びメキシコシティ付近で発生した3つの大地震は
それら周辺で発生するスロースリップと相互作用を及ぼし合って連鎖的に生じたものと考えられることがわかりました。
つまり、
(1)2017 年 9 月 8 日に発生した Mw8.2 のスラブ内地震(テワンテペック地震) によりプレート境界の力学的特性が大きく変化し、周囲で定期的に発生しているスロースリップの発生サイクルが乱された。
(2)活動様式が変化したスロースリップやプレート間固着により 9 月 19 日のプエブラ地震(Mw7.1)が誘発された。
(3)さらにテワンテペック地震とプエブラ地震により活性化したスロースリップが 2018 年 2 月 16 日のピノテパ地震(Mw7.2)を誘発したことが、プレート境界上のスロースリップやプレート間固着率の時間発展から明らかにされました。
これらの現象は、大地震とスロースリップの相互作用を介した誘発現象として説明可能です。
テワンテペック地震で生じた強い地震動が、スラブ内の断層強度を大幅に低下させ、
さらにプレート境界のスロースリップの活性化に伴うスラブ内断層の応力変化により、Mw7.1 プレブラ地震(スラブ内地震)が誘発されたと考えられます。
また、スロースリップがプレート境界で継続して発生することで、
ピノテパ地震(Mw7.2)の震源域への応力蓄積が継続し、
プエブラ地震から5ヶ月後の発生につながった可能性が、
GNSS データや周囲の地震活動の解析結果から示されました。
さらにピノテパ地震後にスロースリップが再び活性化されたことも確認されました。
3.波及効果
2011 年の東北地方太平洋沖地震(Mw9.0)では、
本震発生の1ヶ月前よりスロースリップが本震の震源域内で発生しています(A)。
また、東北地方太平洋沖地震後に
日本海溝で検出されたスロー地震活動域が
2011 年東北地方太平洋沖地震の地震時すべり域内では発生していないことも知られています(B)。
現在、南海トラフや日本海溝では、
海底ケーブル式の海底圧力計の整備が進められており、
スロースリップの発生や地震活動のリアルタイムモニタリングの準備が進められています。
今回の成果は、日本海溝や南海トラフ沿いの津波地震の発生ポテンシャルの評価におけるスロースリップ及び地震活動の調査・研究の重要性を示す結果です。
■南海トラフ地震の発生サイクル(約150年~100年サイクル)
■時間差で巨大地震が発生するかも
■想定震源域で発生した地震
・2024年4月17日:愛媛・高知で観測された震度6弱地震(M6.6、震源の深さ39Km)
・GPS観測(28年間:1996年GNSS観測開始)データ
・一定方向で押さえ続けられており
⇒プレート境界の固着域の歪が限界を超えると
⇒逆向きに跳ね返り巨大地震が起きる
◆今回の地震(2024年4月17日:M6.6)に関する気象庁の見解
⇒南海トラフ地震の想定震域で起きたが
⇒南海トラフ地震の可能性が
⇒急激に高まったわけではない。
・想定される南海トラフ地震
⇒海(フィリピン)プレートと陸(ユーラシア)プレートの境界で起こる
・今回の地震
⇒フィリピン海プレートの中で起きた。
※京大 防災研究所 西村 卓也教授のインタビューから(同YouTube動画より)
・動いている断層の向きや方向が違うので
⇒そこまで(南海トラフ地震)直接的な影響がないかと思っている。
※東大 地震研究所 笠原順三 名誉教授のインタビューから(同YouTube動画より)
・南海トラフ地震との関連性
⇒少し違いますけど
⇒お互いの関連して起きています。
⇒南海トラフ地震に影響が及ぶ可能性は非常にあると思います。
出典:右図)https://www.sankei.com/article/20240418-PDLGBMBMTJJVXEBLGDPNAPMOQA/
出典:https://scienceportal.jst.go.jp/explore/review/20240425_e01/
・相次ぐ地震の共通点
⇒この前(2024年2月末~:M5.2)の千葉県東方沖地震は
⇒フィリピン海プレートの一番東端
⇒その少し後の茨城県南部の地震(2024年3月21日:M5.3)
出典:⑬ 千葉県東方沖で2~7年間隔で繰り返される『ゆっくりスベリ&直下型地震』~流体との関係~の図データを再編集
⇒それから宮崎県沖の地震(2024年4月8日:M5.2)
⇒今回の地震(2024年4月17日:M6.6)
⇒フィリピン海プレートの沈み込みに伴って起きた地震
・東日本大震災の余震の活動がフィリピン海プレートまでに影響を与え
⇒今度はフィリピン海プレートの地震活動に移ってきた
⇒台湾の地震(024年4月3日:Mw7.2)
※台湾気象当局によると、東部花蓮県沖と内陸で4月23日午前2時半(日本時間同3時半)ごろ、マグニチュード(M)6.0と6.3の地震があった。2回とも花蓮県で震度5弱を観測し、台湾全土で揺れを感じた。
・日本で起きた地震と台湾で起きた地震
⇒相互に作用
⇒フィリピン海プレートの沈み込みなので
■地震が発生したらすぐに避難するための備えとは?
■フロアごと、部屋ごとに「安全ゾーン」を設定する。
・フロアごと、部屋ごとに「飛ばされ防止手すり」を設置する。
※「安全ゾーン」とは、地震時などに身を守る安全なスペースのことで、ガラスから離れた場所で、転倒落下物の少ない、閉じ込められない場所。
絶対安全ではなくても、
居る場所から数秒で行ける、より安全な場所を設定する
例、空きスペースや玄関
出典:あなたは何階に住んでいますか? 1階は震度5強でも10階では震度7!? 高層ビルの危険を実験で検証 CBCニュース
・震災時による人的被害要因の分析から(室内)
出典:防災科研 地震時における室内空間の機能維持に向けた環境把握技術に関する研究 小松佑人(地震減災実験研究部門)