■外照射の発達・高精度化を使いこなす能力と運用体制
出典:講演4「外照射の進歩と小線源療法」萬 篤憲(東京医療センター 放射線治療科 部長)


■照射回数の変遷(時短と大線量)
・ずれ幅
⇒照射を受けても
⇒正常組織が耐えられる許容幅(範囲)

■照射の副作用に対する工夫
・位置決め・スペーサー

<参考情報>

出典:サブタイトル/『自分にあった治療選択をするために知っておきたい 転移がない前立腺がんの放射線治療を中心に解説』~大船中央病院 放射線治療センター センター長 鶴貝 雄一郎~
■事前計画と準備
・ノウハウ(実践的な知識・経験)の蓄積と判断力
⇒治療成績に結びつく

■線量(照射)計画図作成

■毎日の照射と実際
・通常分割:37~40回(週5日、8週間)
⇒継続(週5日照射)する事が治療成績に直結
・位置合わせに大半の時間を費やす
⇒膀胱・直腸(排便・排ガスの動き)が予想しずらい
⇒照射時間は2分程度


<参考情報>

出典:サブタイトル/⑤-4-3-2.放射線療法の全体観:PSA検査→MRI画像診断→MRI/超音波画像融合標的生検→確定診断・病期診断→放射線治療の流れ
■前立腺が動く要因として直腸からのガス

出典:サブタイトル/⑤-4-3-2-2-2-2.SBRT(体幹部定位放射線治療:ピンポイント照射)~超寡分割照射~
・直腸のガスが降りてきた場合
⇒MRリニアックの場合位置ズレが起きるので照射を止める
⇒従来の放射線照射の場合はこのような現象は全く分からず、照射し続けていた
⇒身体の中は直腸内でガスが発生し、前立腺が常に動いている

・放射線治療における直腸への副作用の原因として

・膀胱内に尿が少しずつ増える
⇒照射中に膀胱が降りてくる
⇒前立腺の位置が変形する




・リアルタイムの位置修正(調整)の実現
⇒青線の範囲から赤線の範囲にリアルタイムで修正して放射線を照射


出典:サブタイトル/⑤-4-3-2-2-2-1.画像誘導MRリニアック~超寡分割照射~&「前立腺がん放射線治療の進歩~MRリニアックに至るまで~」 宇野 隆(千葉大学医学部附属病院 放射線科教授)
■照射回数が少ないと(寡分割照射)
・総線量が大事

<参考情報>
・5回照射(超寡分割)を実施している施設
⇒全国で5施設(東大・国がん中央・阪大・神戸低浸襲・関西医科大:2022年)

■適応放射線治療の試み
・ハード(MRリニアック:千葉大、東北大)で対応
⇒運用スキルが求めらる
⇒人材育成

※MRリニアックによる前立腺癌超寡分割照射(100症例突破記念:東北大学病院)
2024年10月には500例を超える実績となりました。
※講演2「前立腺がん放射線治療の進歩~MRリニアックに至るまで」 宇野 隆(千葉大学医学部附属病院 放射線科教授)
■本当に必要なのは
・最新機器を使いこなせる
⇒放射線治療を支える
⇒技師、物理士、医師、看護師らの確保、訓練、教育との連携

■期待されているが

■少数転移(オリゴ転移:再発)
・定位照射(超寡分割)

■オリゴ転移の発生分類化
・分類毎に適した治療の選択
⇒標準的治療にまでになっていない

■放射線治療が飛躍するか試されている
・新たな必殺技として超期待されている
⇒超寡分割(骨はズレにくい)

■前立腺がんでは
・アブスッコパル効果は
⇒起きていないようだ(現時点)

■『自分にあった治療選択をするために知っておきたい 転移がない前立腺がんの放射線治療を中心に解説』 大船中央病院 2025年6月オンライン医療セミナー
出典:https://www.youtube.com/watch?v=pJxBeOv4wGo&t=29s








■治療方針の見通しについて
・放射線治療後7年時点の非再発率

<参考情報>



出典:サブタイトル/⑤-4-3-3-5.根治性について:前立腺がん治療における手術療法について~熊谷総合病院 泌尿器科 医長 川島 清隆 先生~、⑤-4-3-3-4.リンパ腺廓清

出典:サブタイトル/⑤-4-2-3.S2,3PSA%検査(閾値38%)~PSAの糖鎖変化に注目:2024年に保険収載~

出典:サブタイトル/⑤-4-1.サバイバー生存率(10年生存率の計測)~伊藤ゆり 大坂医科薬科大学医学部医療統計研究室 教授~より抜粋







・米国のガイドラインによると

・青色:膀胱、灰色:前立腺、ピンク:直腸
⇒黄色ジグザク線の領域内:放射線が照射される
⇒他臓器への照射影響が相対的に大きい

■2008年 IMRT/VMATが日本に導入された
・黄色ジグザク線の領域内:放射線が照射される
⇒他臓器(膀胱、直腸等)への照射影響
⇒大幅に減少
⇒照射プランの質が治療結果に繋がる

■照射重点の置き方
・当院(大船中央病院 放射線治療センター)のように
⇒前立腺全体に標準的な量を照射しながら、
⇒癌がある領域に照射量を多くする当て方する少数の病院もある(下図右)
⇒前立腺の後ろにある直腸にも照射を許容する当て方(上図左)
⇒大腿骨に照射しないようにする当て方(上図真中)
・イメージとして料理の材料は同じでも
⇒味わいが異なる
⇒料理人の腕と全体観が試される


■前立腺の位置合わせ
・それぞれの位置確認装置には一長一短があり、
⇒どれだけ丁寧に行うかが大事である
・MRIでリアルタイムに位置監視
⇒排便・排ガス、膀胱貯めの影響で前立腺の位置が変動する
⇒上記装置の設置病院は千葉大、東北大(2025年時点)
※患者側がコントロール出来る範囲
・排便・排ガス、膀胱貯め協力
⇒食事内容に配慮する

<参考情報>
■前立腺は動く


出典:サブタイトル/⑤-4-3-2.放射線療法の全体観:PSA検査→MRI画像診断→MRI/超音波画像融合標的生検→確定診断・病期診断→放射線治療の流れ

・灰色部:直腸

■1999年に重要な研究結果が報告
・前立腺がん細胞の性質上
⇒1回に高線量をあてた方が効果的

■照射回数の減少:SBRT
・中程度寡分割:ヨーロッパで開始
・SBRT(超寡分割):米国で開始
⇒技術・物理・臨床に精通した施設のみに限定(少数の施設)

・前立腺肥大が著明で
⇒他の放射線治療だと
⇒排尿障害が強く出やすい状況でも
⇒安全に行いやすい

・前立腺肥大が著明な場合
⇒一時的に尿道が極めて狭くなり
⇒排尿できなくなることがある(急性尿閉)
・当病院(大船中央病院 放射線治療センター)では
⇒SBRT治療を1,700名以上に実施し
⇒急性尿閉の発生患者数は13名に一時的に発症した
⇒幸いな事に他の病院と比べ少ない
※従来ダマシダマシでホルモン治療をしていた患者にSBRT照射が出来るようになった
⇒上記発言内容は質疑応答時間で回答されているので、
⇒詳細は直接病院に問い合わせた方が正確な情報になる


■粒子線治療
・IGRT(照射位置を正確に定める照射技術)は
⇒X線治療より遅れている

・皮膚炎(軽度)を起こす理由
⇒実際のがん病巣の範囲が広がっいるため
⇒治療範囲が広がる(4~5㎝程度)
⇒次図のように手前の線量が50~60%高くなる(相対線量)


・粒子線治療は
⇒身体の2方向から照射する
⇒皮膚や大腿骨頭に当たる粒子線量は半分の25~30%

<参考情報>

出典:サブタイトル/⑤-4-3-2-2-1-1-1.陽子線治療
・X線治療は360° 方向から照射
⇒皮膚炎はかなり稀である

・小線源治療
⇒強力な治療
・短所
⇒排尿障害が強め、前立腺肥大で閉尿(両方共、外部照射より起こりやすい)


・監視療法
⇒定期的な検査で経過観察
⇒身体への負担減少(副作用を含めて)の観点から限定された症例(リスク度合い)に適用される
⇒西洋では6割程度が監視療法を選択
⇒増悪すれば根治治療に切り替え
⇒病状以外に楽観的な性格も求められる

・監視治療の背景
⇒ランダムに振り分けて中央値15年経過観察より
⇒90%は再発しないとも読み取れる

・手術
⇒ロボット支援手術でより精緻な手術が可能
⇒出血量が少ない
・長所
⇒前立腺肥大の患者には排尿症状が改善
・短所
⇒尿漏れ

・ホルモン治療
⇒注射:男性ホルモンの分泌を抑える
⇒内服薬:前立腺がん細胞の口を塞ぐ(毎日1錠)



■治療方針の見通しについて
・放射線治療後7年時点の非再発率

<参考情報>



出典:サブタイトル/⑤-4-3-3-5.根治性について:前立腺がん治療における手術療法について~熊谷総合病院 泌尿器科 医長 川島 清隆 先生~、⑤-4-3-3-4.リンパ腺廓清

出典:サブタイトル/⑤-4-2-3.S2,3PSA%検査(閾値38%)~PSAの糖鎖変化に注目:2024年に保険収載~

出典:サブタイトル/⑤-4-1.サバイバー生存率(10年生存率の計測)~伊藤ゆり 大坂医科薬科大学医学部医療統計研究室 教授~より抜粋

■思い込みの危険性
・一見モナ・リザ風に見えるが
⇒細部を見ると全く違う





・PSA検査で再発(生化学的再発)が指摘される患者さんの割合
⇒放射線治療の方が少ない
⇒手術では取り残し(断端陽性)や微小な転移(画像検査で検知出来ない背景がある)があれば
⇒早期に再発と診断される

・古い情報での見解
⇒最新の情報(データが不十分な為)が考察されていない



■X線治療の照射回数比較

・6年経過観察して第3相試験
⇒ホルモン治療の併用は無し

・focal boostをするかで再発率に差が出る事が最近分かってきた
⇒技術的には難しく
⇒施行している病院は少ない(大船中央病院)

・Focal boostによる第3相試験
対象者:中~高リスク前立腺癌患者
⇒ホルモン療法併用
⇒治療後7年時点の非再発率は14%向上(対一般的なあてかた)



・差はなさそうの理由
⇒科学的な比較研究である第3相試験に比べ
⇒信頼性が劣る後顧的研究である故

※両者の違い(Copilot回答)
第3相試験(フェーズIII)は「仮説を厳密に検証するための前向き・比較介入研究」であり、 後向き(後顧的)研究は「既存データを用いて過去を振り返る観察研究」です。
■第3相試験(フェーズIII)とは何か
要点:標準治療と新治療を比較し、有効性・安全性を“確定的に”示すための検証的試験。
- 事前に仮説を設定し、それを検証するために適切に計画された比較試験である
- 多くはランダム化比較試験(RCT)
- 前向き(prospective)に患者を登録
- サンプルサイズは事前に統計学的に計算
- 結果は承認申請やガイドラインの根拠になる
- 主要評価項目はOSやPFSなど、臨床的に重要なアウトカムが中心
■後顧的研究(後向き研究)とは何か
要点:既に存在する診療録などのデータを使って過去を振り返る観察研究。
- 介入を行わない観察研究
- 研究開始時点より過去のデータを収集
- ランダム化なし → 選択バイアス・交絡の影響を受けやすい
- 仮説生成(exploratory)に向くが、因果関係の証明には弱い
- 臨床現場の実態を反映しやすいが、エビデンスレベルは低い
・いまでは不適切とされる3次元原体照射(3DCRT)での評価
⇒時代遅れの放射線治療(3DCRT)



・世界最大の放射線学会で2024年報告された結果
⇒ランダムに振り分けて中央値5年経過観察した第3相試験

・ドイツの結果(2022年)
⇒90名での試験
⇒何故これほど大きな差が出たのかは分からない
⇒施設間の治療技量に差がでたのか?
⇒ランダム試験結果なので無視できず紹介した
※個人的には日本の多数のデータ(2016年)での結果を重視した





【再記載】
■1999年に重要な研究結果が報告
・前立腺がん細胞の性質上
⇒1回に高線量をあてた方が効果的

■照射回数の減少:SBRT
・中程度寡分割:ヨーロッパで開始
・SBRT(超寡分割):米国で開始
⇒技術・物理・臨床に精通した施設のみに限定(少数の施設)

・SBRT
⇒1年後に一時的に頻尿や排尿の痛みがでる患者割合は
⇒5%程度発生

・SBRT
⇒血便を起こす事によると思われる
⇒吸収性ハイドロゲルの挿入で対策を講じる

<参考情報>

・吸収性ハイドロゲルの挿入(注射)
⇒直腸への放射線照射の影響度の低下

出典:サブタイトル/⑤-4-3-2-2-1-1.粒子線治療と寡分割照射

・日本の某大病院事例



・大船中央病院 放射線治療センター センター長 鶴貝 雄一郎 氏の治療結果印象
⇒赤色の点線:外部照射⁺小線源の個人差によるバラツキ傾向
⇒橙色の点線:SBRTの個人差によるバラツキ傾向
※バラツキ度合は大船中央病院 放射線治療センターにて確認を要する

【再記載】
・当病院(大船中央病院 放射線治療センター)では
⇒SBRT治療を1,700名以上に実施し
⇒急性尿閉の発生患者数は13名に一時的に発症した
⇒幸いな事に他の病院と比べ少ない
※従来ダマシダマシでホルモン治療をしていた患者にSBRT照射が出来るようになった
⇒上記発言内容は質疑応答時間で回答されているので、
⇒詳細は直接病院に問い合わせた方が正確な情報になる
・科学的厳密な臨床試験結果
⇒ランダムに振り分け中央値6年経過観察した第3相試験



・当病院(大船中央病院 放射線治療センター)では
⇒Focal boost治療を1,700名以上に実施
⇒合併症は
⇒一般的なあてかたと比較して増えていない
⇒安全に出来ると考えている(センター長 鶴貝 雄一郎 氏の発言)

【再記載】
・Focal boostによる第3相試験
対象者:中~高リスク前立腺癌患者
⇒ホルモン療法併用
⇒治療後7年時点の非再発率は14%向上(対一般的なあてかた)




【再記載】
■後顧的研究(後向き研究)とは何か
要点:既に存在する診療録などのデータを使って過去を振り返る観察研究。
- 介入を行わない観察研究
- 研究開始時点より過去のデータを収集
- ランダム化なし → 選択バイアス・交絡の影響を受けやすい
- 仮説生成(exploratory)に向くが、因果関係の証明には弱い
- 臨床現場の実態を反映しやすいが、エビデンスレベルは低い
・3DCRT46グレイ+小線源治療の排尿合併症
⇒何故これほど大な数値になったかが分からない

【再記載】
■第3相試験(フェーズIII)とは何か
要点:標準治療と新治療を比較し、有効性・安全性を“確定的に”示すための検証的試験。
- 事前に仮説を設定し、それを検証するために適切に計画された比較試験である
- 多くはランダム化比較試験(RCT)
- 前向き(prospective)に患者を登録
- サンプルサイズは事前に統計学的に計算
- 結果は承認申請やガイドラインの根拠になる
- 主要評価項目はOSやPFSなど、臨床的に重要なアウトカムが中心
【再記載】
・米国のガイドラインによると

・青色:膀胱、灰色:前立腺、ピンク:直腸
⇒黄色ジグザク線の領域内:放射線が照射される
⇒他臓器への照射影響が相対的に大きい









<参考情報>


・当病院(大船中央病院 放射線治療センター)では
⇒Focal boost治療を1,700名以上に実施
⇒Focal boost治療を2016年に開始した
⇒今後Focal boost治療は増加してくると思われるので
⇒その質が問われてくる

・手術
⇒術後に再発した場合
⇒放射線治療の選択が有る
※良き医師に出会えれば合併症のリスクが減る






