⑤-4-1.MRI-超音波融合生検(標的生検)結果説明時の内容確認(再発リスクの最小化:画像診断)

病理学的指標(再発しやすいガン細胞かの確認)

Gribriformといわれる

顔つき悪いガン細胞

IDCP

前立腺にガン細胞がさぁっと入り込む

全摘手術前に既に転移

IDCPありの再発率

3年後:48.6%

5年後:55%

グレード5(グリソン分類:超高リスク)場合でも再発が高まる因子

断端陽性

前立腺の切断部の端部にガン細部がある

生検ガン陽性率≧47.2%

⇒生検で10本の針の内5本がガン細部あり

グレード5の予後不良比較

断端陽性生検ガン陽性率≧47.2%の両方の因子を持っている場合

全摘手術前に転移を起こしていると推測される

■再発(PSA値上昇)リスクを事前に最小化する

根治を指針にしないと判断が揺れる

再発の可能性の要因を事前に把握しておく事

短期的に副作用に意識がいきがちであるが

⇒安らかな生活を送る上で、再発の心配の度合を減らす事が大事

生検後の診断確定画像検査の限界

CT検査(リンパ節転移):8㎜以上の腫瘍サイズ

リンパ節ガンの平均サイズ1.8㎜

骨シンチで表示できる転移には限界転移の見逃しがある

DWIBS法は8.5mm以上のリンパ節転移を検出するのに適しているとされています

超音波検査では約5mm以上のリンパ節転移を検出することが可能

ただし、検出精度は使用する機器や技術、検査を行う医師の経験によっても異なるため、より小さな転移を見逃す可能性もあります

MRI検査では約8mm以上のリンパ節転移を検出することが可能

PET-CT検査では約4mm以上のリンパ節転移を検出することが可能

全身MRI(WB-MRI/DWIBS):保険適用

PSMA-PET(保険外診療:自己負担/¥30万円程度)

小さな病変を検出できる

具体的な行動・意識決定が出来る

CT、骨シンチでは検出できない小さな病変

前立腺特異的膜抗原

■PSMA-PET検査

初期病気診断をより正確に

再発部位をより正確に診断

PSMA-PETによるPSAの値<0.5未満

再発の発見率:約40%

注:再発の閾値(手術:0.2,放射線:2.0)

※PSMAーPETとは前立腺ガン特異タンパク質を検出するPET検査

事例

CTではリンパ節転移が発見できず

PSMA-PETでは矢印部の転移部位を発見

全医者が待ち望んでいる検査

放射線治療の選択肢が取れる

ガン細胞の部位が特定できる

ガン細胞の部位が特定できなければホルモン療法になる

■生検による高リスク前立腺ガン評価格差

⇒診断医間格差

⇒生検の再現性

※ダウングレード、ダウンステージもあり、

一方、リンパ節転移が隠れている

■治療方針高リスク・超高リスク

拡大郭清(リンパ節転移を取り除く)を行うべき

日本では医者まかせ

■中間・高リスク(cN1まで)の手術

(再発リスクの低減を願い)

拡大リンパ節郭清は行われるべき

主治医に手術前に確認すべき

⇒医師によっては限局リンパ節郭清だけにしているケースもある

高い手術スキルがないと拡大リンパ節郭清ができない

※診断の問題点・治療の問題点を含めて主治医と要確認が必要だ

高リスクにおけるリンパ節転移の率

⇒23.7%

転移の平均的大きさ:1.8mm

大半のリンパ節転移をCT検査で見逃している再発因子

CTでは8mm以上でないと映らない